2019年6月28日8:00
ファミリーマートは、2019年6月27日に記者説明会を開催し、7月から開始するバーコード決済付きスマートフォンアプリ「ファミペイ」の機能について説明した。同時に、ファミペイ上で利用できるバーコード決済「FamiPay」のサービス提供も開始する。
ファミリーマートはコンビニでバーコード決済を最も理解?
1つのバーコードスキャンでクーポンもポイントも処理
ファミリーマートは、1万7,000店舗を展開しているが、「お客様に対する利便性が第一」であると、ファミリーマート 代表取締役社長 澤田 貴司氏は説明する。同社では、オープン主義の展開として、バーコード決済やポイントはさまざまなサービスを導入する方針だ。
ファミペイでは、キャッシュレス決済に加え、クーポンやポイントもワンストップで提供することで、「7月からお財布のいらないコンビニになります。これを爆速でやっていきます」と同社 経営企画本部 デジタル戦略部長 植野 大輔氏は意気込みを見せる。
ファミペイはポイントカードの提示、クーポンの提示、代金の支払いを、「ファミペイ」上で完結できる特徴がある。バーコード決済に関しては、世の中に数多くの支払い手段があふれているが、「最初にバーコード決済を導入したコンビニはファミリーマートです。バーコード決済を知りつくりしてます」と植野氏は話す。例えば、1つのバーコードスキャンで、支払いに加え、クーポンの利用やポイントの付与が可能であるため、顧客の利便性向上につながるとした。
ファミペイでは、UFI FUTECHが発行する電子マネー「FamiPay」を提供する。チャージ手段として、店頭での現金チャージ、1,610万枚を発行する「ファミマTカード(クレジットカード)」でのチャージ(オートチャージ機能あり)、FamiPayボーナスによるチャージが可能だ。支払いは、店舗の商品に加え、収納代行の支払いもできる。また、収納代行の支払いでもボーナスが還元される。
ボーナスは、物販では200円(税込)につき1ボーナス還元(1円相当)、Famiポートサービス・収納代行等は1件につき10ボーナス還元する。FamiPayボーナスはFamiPayにチャージして利用可能だ。
さらに8月から実質3倍の値引きを用意する。また、スタンプもアプリの中に搭載。また、コーヒーなどの回数券を実現するそうだ。さらに、Tポイントに加え、楽天ポイントカード、dポイントを表示できる機能を提供する。そのほか、ファミペイは、国内5,000 台のセルフレジでも使用できる。
総額88億円あげまくっちゃうキャンペーンを実施
今後は外部加盟店での導入も視野に
サービス開始に合わせ、総額88億円あげまくっちゃうキャンペーンを実施する。まず、「ウェルカムクーポン」として、ファミペイをダウンロードし会員登録した人全てにファミチキなど人気商品の引換券をプレゼントする。また、7月1日~7月31日までの期間にFamiPayにチャージした人に、チャージ額の最大15%相当のFamiPayボーナスを還元する。さらに、「ファミペイすげー得チャレンジ」と題して、7月5日と7月13日に流れる限定TVCMと連動したキャンペーンを実施する。詳細は7月3日に公開する予定だ。
ファミペイの開始にあわせ、香取慎吾さんが出演するテレビCM「香取ファミ平さま御来店篇」を放映し、消費者への普及、浸透に努める。
ファミペイは、まずはファミリーマートからスタートするが、今後は外部加盟店での導入も進めていく。そこでは、「加盟店で負担にはならないような競争力のある料率」であるという。
「ファミペイ」での非接触IC対応の見解は?
2020年度内1,000万ダウンロードを目指す
現状のクレジットカードチャージはファミマTカードのみとなっているが、手数料の面から他のクレジットカードのチャージは考えていないという。また、ファミペイでの「FeliCa」をはじめとした非接触IC決済への対応については、クーポンやポイントとの柔軟な連携などをしやすいバーコード決済をベースとする考えで、対応する予定はないとのことだ。
また、台湾のファミリーマート(全家便利商店)でもバーコードを活用した「My FamiPay」を展開しているが、今回の日本でのサービスとは全く別物ということだ。
まずは、2020年度内にファミペイアプリ1,000万ダウンロード、2022年度内にファミリーマートのキャッシュレス比率50%(他社決済を含む)を目指すとしている。