日本でも広がる「モバイルPOSペイメントサービス」とは?

2020年2月21日8:40

レポート「世界の決済イノベーション市場要覧」の第7章では、「モバイルPOS(mPOS)ペイメントサービス」について主要なプレイヤーの動向などを取り上げている。 

モバイルPOSペイメントサービスが始まったのは、スマートフォンの初代iPhoneが登場した2007年から数年を経た2010年4月で、アメリカのSquareがスマートフォンに無料のアプリをインストールし、ミュージックジャックに磁気カードリーダーを装着し、スマートフォンをPOSペイメント端末に変えたのが最初である。翌2011年5月にはスウェーデンのiZettleが同様のモバイルPOSペイメントサービスを始めた。2012年に入ると、電子財布で代替オンラインペイメントサービスのPayPalが、“PayPal Here”というモバイルPOSペイメントサービスを2012年5月から始めた他、多くのプロバイダーがモバイルPOSペイメントサービスに参入した。日本でも2013年頃からSquareやPayPal Hereが進出し、モバイルPOSペイメントサービスが導入されるようになった。

今日、キャッシュレス化の進展により、「クレジット」、「デビット」、「プリペイド」の多様な決済方法が普及し、モバイルPOSペイメントサービスを含む、POSペイメント端末機によるPOSペイメントサービスの役割がますます重要になっている。POSシステムは、単に販売を処理し、ペイメント(決済)を受け取るものだけのツールにとどまらず、売上データを分析し、在庫を管理・追跡し、顧客との関係を維持し、従業員の管理をサポートするツールに拡張させることが可能である。POSシステムは、顧客が購入しようとしている商品やサービスを記録し、コストを加算し、税金を計算し、各種ペイメント(決済)を受け、レシート(領収書)を発行することができる。また、POSシステムは、全ての販売と決済の取引を記録するので、万引きや窃盗などを防ぐうえでも重要な役割を果たすほか、管理者による返品やキャンセルを管理する機能を選択することができ、従業員の不正防止にも役立つ。

こうしたPOSシステムは、「ソフトウェア」、「ハードウェア」、「ペイメントプロセッサー」という3つで構成されている。POSペイメントサービスは、販売時点情報管理のPOS(Point of Sales)の拡張バージョンとして導入され、バーコードが付された商品をレジで読み込み、販売管理や在庫管理などのPOSシステムに加え、当初は磁気カードであったクレジットカードやデビットカードのデータをPOSレジにつないだPOSカード決済端末機で読み込み、オーソリゼーションやカード売上処理などのペイメントプロセッシングを行えるようにしていった。POSシステムの「ソフトウェア」においても、多くのPOSベンダーはクラウドベースのSaaS(Software as a Service)を導入している。クラウドベースのSaaS(Software as a Service)のPOSシステムでは、定期的なアップデートによる最新版のソフトウェアを得ることができる。

今日では、ペイメント(決済)を受けるツールとしてのPOSカード決済端末機は、従来のクレジットカードやデビットカードに加え、プリペイドカード、電子マネー、カスタマー・ロイヤリティ・プログラムのロイヤリティカードなどのプロセッシングを行えるようになり、また従来の磁気カードやバーコード付きカードのみならず、コンタクトICカードやコンタクトレスICカード、スマートフォンのNFC(Near Field Communication)やQRコードなどにも対応できるようになっている。

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