№1のテクノロジーバンクを目指し、API開発のテスト環境を無償開放(GMOあおぞらネット銀行)

2020年4月8日9:00

GMOあおぞらネット銀行は、2020年4月7日に記者説明会を開催し、銀行APIの新たな取り組みとして、「sunabar -GMOあおぞらネット銀行API実験場-」をオープンすると発表した。

右からGMOあおぞらネット銀行 代表取締役会長 金子 岳人氏、CTO 矢上聡洋氏。№1のテクノロジーバンクを目指している

2019年1月からAPIを提供

記者説明会は、新型コロナウイルスの感染拡大の状況を受け、オンラインで開催。まずは、GMOあおぞらネット銀行の銀行APIへの取り組みについて、代表取締役会長の金子 岳人氏が説明した。

APIは、アプリケーション・プログラミング・インターフェースの略で、機能やデータを他のアプリケーションから呼び出すための接続口やその仕組みのことを指す。2017年5月26日に「銀行法等の一部を改正する法律」が成立。各銀行は2018年3月までにAPI公開をめぐる方針を公表するとともに、API公開を表明した銀行は2020年5月末までにAPIを設備する必要がある。さらに、接続に関する契約基準を明らかにし、基準を満たす事業者に対しては原則、API連携を認める必要があるとされている。

同社では、2019年1月からAPIを提供しているが、4つのコンセプトを掲げている。1つめは、開発者ポータル、仕様書公開、サンドボックス、SDK提供など、接続企業のエンジニアが開発しやすい環境を整備していることだ。2つめは、利用料・接続料無料、明快な接続申請といったように、接続企業の決裁者が判断しやすい環境を整えている。3つめは、接続企業の事前チェック体制、セキュリティ仕様など、接続企業のサービスを利用するユーザーが安心できる環境を挙げた。4つめは、接続企業からのリクエストによりAPIを継続開発できることだ。銀行のサービスはもちろん、それ以外の企業の要望にも対応できるとした。

GMOあおぞらネット銀行の銀行APIへの取り組みについて

API実験場とコミュニティの両輪で開発者を支援

一般的な銀行APIは、①接続基準をクリア、②契約が必要、③テスト環境も含め有償、④API仕様書は契約後、⑤開発ベンダーの協力が必要、といった制約があるが、同社ではより使いやすい環境を目指しているという。銀行APIを自社開発している強みを生かし、電子決済等代行業者だけではなく、さまざまな企業にAPIを利用してもらえる環境を整えている。金子氏は「すでに35社のお客様と接続しています」と説明する。利用者からは、「ユーザーフレンドリーで接続しやすい」という評価を得ているそうだ。

一方で、一部のユーザーからは、「電子決済代行業者の申請中。並行して開発に着手したい」「開発受託の契約手続き中。開発進めたい」「個人で利用したい」「アイディアレベルや初期検討段階でアジャイル(短期間でテストを繰り返しスピーディーに開発していく開発手法)な活用をしてみたい」「スタートアップ企業・中小企業でも接続できるのか?」といった声もあった。その対応に向け、同社の口座利用者であれば、個人・個人事業主・法人問わず誰でも利用できる銀行API実験環境を「sunabar」を無償で常時開放することとなった。「sunabar」では、API実験場とコミュニティの両輪で、エンジニア同士、エンジニアと協賛企業などのネットワーク深耕、開発、コラボを支援するという。

国内銀行初、常時接続可能な実験環境を無償提供

「sunabar」はすべてAWS上で稼働

続いて、「sunabar」のデモンストレーションをCTO 矢上聡洋氏が実施した。「sunabar」では、サービス企画・提案時に、作動するプロトタイプ(試作品)を作ることができるため、承認や提案しやすくなる。また、API接続契約前に着手したり、動作を確認しながら開発できるため、開発のスピードアップにもつなげることができる。3~4カ月かかる作業を半減させることも可能だ。さらに、プロダクトを売却や譲渡、コラボレーションできる可能性もあるとした。

「sunabar」は、銀行勘定系シミュレータ機を中心に、API ゲートウェイ、sunabar ポータルサイト、sunabar サービスサイトで構成される。「すべてAWS(Amazon Web Service)上で管理する」のが特徴であるという。

sunabar環境概要

利用者は、口座へのログイン後、「お客さま情報(申込・設定)」→「開発者向け」タブ→「sunabar API実験場ポータルサイトへ」のリンク先から「sunabar」ログイン用ID、PASSを入力してログインが可能だ。

8割程の銀行APIを試せる、残りの2割は?

また、口座(参照系)、振込/振替(更新系)、総合振込(更新系)、振込入金口座(参照系)といった、8割程の銀行APIを試すことができる。現状はVisaデビット取引明細照会、イベント通知といった機能は提供外だが、ニーズによって対応していくそうだ。

sunabar で提 供される銀行基本 API 一覧

また、10の口座を利用して、ATMからの入金、サービスサイトでの残高照会2.APIおよびサービスサイトによる残高、入出金明細照会、APIによるバーチャル口座発行・サービスサイトでの照会などのデモが可能だ。

「Sunabar」ではコミュニティとしての役割も果たしていく方針で、「銀行APIの可能性を探る~sunabar-GMOあおぞらネット銀行API実験場- 始動~ powered by Zoom」と題し、銀行APIに関するWEBセミナーを4月20日に開催する予定だ。

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