2021年10月15日8:00
世界中で“BNPL”(Buy Now, Pay Later:後払い)が盛り上がりを見せている。そこで、今月は緊急特集として、グローバルペイメント動向をウォッチしている和田文明氏に、その歴史や動向などについて2回に分けて紹介してもらう。
和田文明
記事のポイント!
①成長するBNPLは2024年はさらに成長
②加盟店は、販売金額(決済金額)の2%~8%の手数料を負担?
③BNPLとクレジットカードの比較
④BNPLのメリットとデメリットは?
⑤プロバイダーは多重債務とのリスクと隣り合わせ
⑥イギリス・FCAのBNPLリスク軽減策
⑦オーストラリアのASICのBNPLリスク軽減策
欧米を中心に、オン・オフの商品やサービスなどの購入に際し、後払いのペイメントオプションが提供され、これを利用するユーザーがミレニアム(Y)世代やZ世代と呼ばれる生まれた時からITプロダクツに囲まれて育った若者を中心に、急速に増えている。この後払いのペイメントオプションは、“BNPL”(Buy Now, Pay Later)と呼ばれ、「今買って、後で支払う」という“後払い方式の決済”サービスである。
一般に、“BNPL”(Buy Now, Pay Later)は、商品購入に際し、数週間から数か月の比較的に短い期間分割で後払いが可能なペイメントサービスで、当初分割払いが可能なE-コマース上オンライン決済としてヨーロッパやオセアニア(オーストラリアやニュージーランド)で普及・拡大していった。“BNPL”(Buy Now, Pay Later)は、アカウントの作成がクレジットカードのような厳格な審査は行われず、スマートフォンのアプリで簡単かつ迅速に行わる。
“BNPL”(Buy Now, Pay Later)サービスの取引(決済)は、2025年には世界中で6,800億ドル(約78.4兆円)に達するものと予想され、現在最も急速に成長しているデジタル決済となっている。また、過ってアメリカでは、“BNPL”(Buy Now, Pay Later)は、販売時点での金融サービスの提供を意味する“POS(Point of Sale) Financing”とか“POS(Point of Sale) Loan”と呼ばれていた。
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