2022年2月7日8:30
決済端末に関する認定規格は非常に数が多く、且つ複数の企業が別々の規格を取得する関係上、全体を俯瞰的に把握することが難しい。今回は、各認定規格について表で有効期限や製造担当を確認する。
記事のポイント!
①各認定機関の情報一覧
②有効期限の考え方
③ブランドが担当社となっている規格
④端末関連規格の有効期限と利用可能限度
⑤有効期限とは別に定期的な監査が存在するTQM
⑥EMV L1接触の認定期限を迎えた場合のアクション
⑦まとめ
-
各認定規格の情報について
まず、表 1に各認定規格の情報を記載する。
表 1 各認定規格の情報一覧
規格名称 |
担当社 |
有効期限 |
製造担当 |
備考 |
PCI-PTS |
PCI |
v6.0 2030/04 |
端末ベンダ |
- |
EMV L1 |
EMV |
取得後4年 |
端末ベンダ |
対応CPU等有り |
EMV L2 接触 |
EMV |
取得後4年 |
端末ベンダ |
ソフト単独販売有 |
EMV L2 非接触 |
EMV |
取得後3年 |
端末ベンダ |
- |
L2非接触 |
各ブランド |
取得後3-4年 |
端末ベンダ |
ソフト単独販売有 |
TQM |
Mastercard |
取得後1年 ただし別途Auditあり。 |
端末ベンダ(製造拠点) |
Auditでは、L1,L2両方が審査対象 Audit頻度は評価Rankに依存 |
ブランド 認定 |
各ブランド |
規定なし (ブランド 依存) |
POSベンダ PSP |
- |
NFC Forum |
NFC Forum |
規定なし |
端末ベンダ |
- |
◎Waiver等が適用された場合は有効期間が短縮される場合があります。 |
上記の認定規格に関係するソフトウェアの配置例を図 1に示す。ほとんどの規格は端末の内部で完結しているが、ブランド認定のみPSPが影響する。このとき、PSPからはブランド認定に関わるパラメータが配信されるケースが多い。
-
有効期限の考え方
有効期限について大きく分けて2つの考え方が存在する。一つは認定完了から有効期限が決まる方式である。もう一つは規格自体に有効期限が存在しているものである。後者はPCI-PTSであるが、これはセキュリティに関する規格であり、その定められた規格により、いつまで安全なのかが重要であると考えることができる。他の規格は主として決済の仕様を定義するものであり、定期的かつ全端末について更新が必要である。
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