グループセービング活動のデジタル化(デジタルペイメント・マーケティングを編む)

2022年5月20日8:30

今回の「デジタルペイメント・マーケティングを編む」では、社会貢献型のスタンプサービスの1つとなる「グループセービング活動のデジタル化」について紹介してもらった。

カード戦略研究所 中村敬一

記事のポイント!
①社会貢献型スタンプサービスの一つ
②喜んで参加できるグループセービングの方法
③デジタル化によるメリット
④ベルマークの地域型デジタル版のイメージ
⑤多様なキャンペーンが実施可能に
⑥CRM、エシカル消費、SDGsにピタリと当てはまる運動
⑦多様なポイント基金構想も必要
⑧GSとCRMの効果も大きな結果を生む

グループセービング活動とは

グループセービングとは、主にトレーディングスタンプ会社が加盟店と共に進める社会貢献型スタンプサービスの一つである。

本来スタンプは自分のために貯めて使うことが前提になっているが、グループセービング活動では、貯めたスタンプを第三者のために使う貢献型のサービスである。

第三者とは、職場、組織、団体、地域グループなど非営利団体が原則であるが、運営のタイプは幾通りかに分かれる。

通常は、第三者に必要な物資や役務を、個人の貯めたスタンプを持ち寄り寄付するタイプが基本であり、その際にトレーディングスタンプ会社も一部負担するのが一般的である。

Win-Winのグループセービングのやり方

自分が折角貯めたスタンプを寄付してしまうことに違和感を持つ消費者は多い。そのような人たちも、喜んで参加できるグループセービングのやり方を、スタンプサービスを例に紹介しよう。

通常スタンプサービスでは、貯めたスタンプは専用の台紙(セーバー)に添付し全部のマスに貼り付けて1冊(通常500円相当の価値)の交換冊子となる。

例えば地域の少年野球のチーム(特に親御さん達)が、グループセービングに登録すると、その会に別途グループセービング専用のシールを渡す。そのチームの会員は、通常貯めたスタンプをセーバーに貼り、満タンになったら好きなものと交換するが、その際にそのセーバーに専用シールを貼る。

専用シールには予め一定の価値を定めておくため、会員は通常貯めたスタンプは自分の好きな商品と交換することができ、かつ専用シールを貼ることで少年野球チームの会に寄付が自動的にできる仕組みとなっている。

多くの会員が、その行為を繰り返すことで専用シールが貯まり、貯まったシールの価値に相当する商品(例:野球ボールなどのチームに必要な用具など)と交換する。

当然、自分のスタンプを寄付する人も出てくるので、それも加えれば交換する商品の数量や規模も大きなものが交換できる。

また、少年野球チームなどのスポーツ関係だけではなく、PTAや職場でスタンプを広く集めて学校や児童施設に寄付をするなど多様な寄付方法がある。

デジタル化のメリット

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