2023年3月20日10:45
国際送金サービスを提供するデジタルワレットと、1万3,500台のATM等を展開するローソン銀行は、ローソン銀行ATMにおける国際送金カード「Smiles Premium Wallet Card」、「Smiles Premium Remit Card」の取り扱いを2023年3月20日より開始した。
デジタルワレットは国際的な展開を加速
BtoB事業は「WAON POINT」の開発を支援
デジタルワレットとローソンの連携により、全国のローソン店舗などに設置されている1万3,500台を超えるローソン銀行ATMで、24時間365日、カード一枚で国際送金手続きが完了する「Smiles Premium Wallet Card」(アカウント入金用カード)および「Smiles Premium Remit Card」(国際送金用カード)の利用が可能となる。両カードは、ローソン銀行ATMでカードと現金を用意して海外送金が可能だ。両カードともにローソン銀行ATMの場合、1回の利用可能金額は50万円となり、手数料が270円かかる。
デジタルワレットは2014年にソニーのエンジニアチームが立ち上げたAIおよびFinTechカンパニーだ。2017年からは国際送金サービス「Smiles Mobile Remittance」(以下、Smiles)を開始した。「Smiles」は、スマートフォンアプリから、世界200以上の国や地域、60万以上の拠点に送金が可能だ。また、多言語対応のカスタマーサービスも備えており、在日外国人が安心して利用しやすくしている。2021年にはグッドデザイン賞を受賞するなど、高い評価を得ているそうだ。
「Smiles」は日本最大級の国際サービスで、2018年にフィリピン、2021年にシンガポールで送金事業会社を買収。2022年にはカナダ、シンガポールでサービスを開始するとともに、米国で送金事業ライセンスを取得している。現在、米国、カナダ、EU、シンガポール、フィリピン、ベトナム、インドネシアで事業展開する。
また、BtoC事業だけではなく、BtoB事業も展開。同社 代表取締役社長 宮川英治氏は「大規模なポイントサービスの支援、ロイヤルティプログラム、福引サービス等を提供しています」と説明する。例えば、数千万ユーザーを抱えるイオングループの共通ポイントプログラム「WAON POINT」のデジタルサービス、大規模リテールチェーン向けCRMアプリサービス、地方公共団体ポイントサービス等を開発・運用している。
ローソン銀行の海外送金サービスは7社8サービス
利用件数は約101倍に増加
一方、ローソン銀行は、2018年9月の開業以来、ATMを活用した新たなサービスの拡充に力を入れている。2020年8月には「スマホATM」のサービスを開始。同年11月に事業会社に対するATMでの現金入金サービス「金庫がわりクン」を提供している。国際送金サービスでは2020年12月の資金移動事業者との提携開始以降7社と連携しており、新たにデジタルワレットが追加となる。
ローソン銀行ではローソンのネットワークを活用できる点が強みだ。ローソンは全国1万4,500店のネットワークがあり、来店客数34億人、Ponta会員は累計1億人以上を誇る。ローソン銀行では全国1万3,500台のネットワークに加え、提携金融機関370行以上を有する。ローソンでは2001年からATM事業を展開しているが、「(2018年9月に)ローソン銀行になってから機能を拡充しており、今ではクレジットカード会社、ノンバンクなどとも提携しています」とローソン銀行 取締役 松山恵介氏は話す。現在、ATM利用者数は年間延べ2億人以上を有する。
ローソン銀行では、2020年12月にウニードスの海外送金カードの取り扱いを開始し、現在は7社8サービスの国際送金サービスを展開する。ローソン銀行の口座不要で利用できるサービスとなるが、多種の海外送金事業者の海外送金専用カードに対応している。ローソン銀行ATMで使用できる海外送金カードの枚数は1年目(2020年12月~2021年11月、2枚)から2年目(2021年12月~2022年11月、6枚)で3倍に増加。また、利用件数は、2020年12月単月と比較して、2年後の2022年12月単月は約101倍に増加。取り扱いカードの増加(2022年7月と9月、6枚追加)と入国上限緩和による入国者の増加が利用増につながっている。
Smilesの利用が多い国籍は?
国際ブランドカードと連携したサービスも検討
今回のサービスでは、「Smiles Premium Wallet Card」「Smiles Premium Remit Card」を保有している場合、新たな手続きの必要なく、ローソン銀行ATMを利用できる。また、保有していない場合は、Smilesのスマホアプリから発行手数料無料で申し込み可能だ。
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