2024年2月15日8:00
ネットプロテクションズは、2024年2月14日に2024年3月期 第3四半期決算説明会を開催するとともに、同社が今後、目指す方向性・戦略について紹介した。同社では、「atone」ブランドの新サービスとして分割後払いを提供予定だ。また、収益改善に向けて、延滞事務手数料を導入するとともに、「NP後払い」で0.6%台の未払い率を来期は0.5%前後の過去最低水準にしていくそうだ。
NP後払いは「金のなる木」
atoneは非物販領域で成長
ネットプロテクションズは、BtoC、BtoB向けに後払いサービスを提供している。第3四半期の実績として、GMV(流通取引総額)は二けた成長を維持しており、コストを抑制したことで、単独で黒字化を達成した。「金のなる木」と位置付けるEC向けのNP後払いは純利益を10%積み上げ、非物販や実店舗にも利用できるatoneはアパレル、チケット、エンタメ領域で伸び、25%成長となっている。
BtoB向けの「NP掛け払い」は、求人広告・広告制作の伸びもあり、第3四半期単独で34.2%成長となった。営業収益も20%以上積み上がっている。atoneとNP掛け払いは、月の取扱高見込みが1億円を超える大手企業を複数受注した実績が出ている。
結果として、売上総利益が前年同期比で約8%増加し、販管費を抑えることで、1.4億円の営業利益となった。これにより通期での赤字幅は縮小できる見込みだ。第3四半期単独の全社GMVは 1,500億円を突破し、3四半期連続で過去最高の数字となったそうだ。
未回収リスクを同社が保証する後払いサービスは、未回収率をいかに防ぐかという不正検知ロジックが肝となる。第3四半期はその改善を進めたことで、収益が向上し、売り上げ純利益アップにつながった。
NP後払いは、営業収益が横ばいとなっているが、請求書の電子化が影響した。紙の請求書より電子請求を安価に提供しているため、採用する加盟店の増加に伴い売り上げが下がっている。
営業活動の内製化で販管費減少
来期の第3四半期以降は黒字化見込む
販管費に関しては四半期ベースでは減少した。例えば、他社のBNPLの場合、営業活動は内製できている点が強みとなっているが、同社ではそのコスト負担がかさんでいたという指摘もある。第3四半期は、業務の内製化など、セールス&マーケティング領域でコスト抑制が実現できた。
来期に関しては、固定費の抑制と不正ロジックの改善、延滞事務手数料を導入することで、5~10億円の収益貢献を見込む。また、GMVの拡大などにより、来期の第3四半期以降は黒字化を見込んでいる。
不正検知ロジックをどう改善?1カ月以上の延滞率約8%のコスト圧縮へ
分割後払いの適用領域や回数などの構想は?
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