2025年2月19日12:55
ディーカレットDCPは、デジタル時代にふさわしい金融インフラを構築し経済・産業の効率化と発展に貢献すべく、さまざまな企業/団体等と共に、社会課題を解決するデジタル通貨DCJPYの価値や実用化を検討する「デジタル通貨フォーラム」の事務局を務めているが、このほどデジタル通貨フォーラムのインボイスチェーン分科会は、業種やEDI利用有無を問わずインボイスチェーンに取り込むべきデータ項目および標準化の考えを取りまとめた「インボイスチェーン分科会 STEP1報告書」を作成し2025年2月19日に公表した。

本における法人企業間決済は、請求・決済・消込・会計のデジタル化サービスにおいて、支払企業と請求企業それぞれの社内業務の効率化に特化したサービスがこれまで発展してきた。現在、企業間の情報交換の効率化のために業界別標準EDIやPeppol(ペポル)などの規格が整備されてきている。受発注業務に関わる企業間データ交換は大手企業を中心に整備が進んでいるが、受発注業務システムと会計システムは十分な連携ができておらず、債権債務情報等の確認は会計担当者が手動で行わざるを得ない状況だという。
システム同士を個別改修で連携するにはコスト過多であり、業界を跨ぐ取引がある昨今では業界を超えた標準化と補完的なシステムが求められている。
このような中、インボイスチェーン分科会では、既存システムの活用を前提とし、精算をはじめとする企業間取引におけるさまざまな課題を解決する機能を持つ基盤を作ることで、日本の企業間取引・精算業務の効率的な発展を目指し検討を開始し、「インボイスチェーン分科会 STEP1報告書」を作成した。
「インボイスチェーン分科会 STEP1報告書」は、請求・決済・消込・会計において、支払企業と請求企業各社の導入済みの既存システムを活用したまま、また受発注業務システム未利用企業も対象として、社内業務のさらなる効率化を検討するにあたり有用であることを目指した。
インボイスチェーンとは何か、またインボイスチェーンの価値について考察し、目指すべき企業間取引の社会実装イメージを整理した。また、複数の参加企業の経理部門担当者にヒアリングした内容を元に、EDI利用企業・EDI未利用企業の課題に対する解決案やデータフォーマットの考え方・精算トークンの基本案を示している。
さらに、全体ロードマップやSTEP1で抽出した課題等を検討・調査するためのSTEP2における運営体制やチーム編成・チームごとの検討テーマを示している。