2025年11月28日10:56
ラスクルの100%出資子会社であるラスクルバンクは11月27日、中小企業向け金融プラットフォーム「ラスクルバンク」のサービスを正式に開始したと発表した。GMOあおぞらネット銀行と提携し、BaaS(Bank as a Service)を活用し、最短当日口座開設や業界最安級の他行あて振込手数料、ポイント還元、セキュリティ体制を兼ね備えた中小企業のための次世代バンキングサービスを目指す。

他行あての振込手数料業界最安級の1件119円を実現
「ラスクルバンク」のサービスの特徴は、法人口座開設が最短当日、オンラインで完結することだ。パソコンやスマートフォンでの申し込みが可能なため、ペーパーレスで手続きが完了する。本人確認もオンラインで完結するほか、口座開設後すぐに振り込み・入金・残高照会・取引履歴のダウンロードが可能になる。口座開設にはGMOあおぞらネット銀行所定の審査が必要になり、口座開設を約束するものではない。
他行あての振込手数料は業界最安級(ラスクルバンク調べ、2025年10月時点、キャンペーン等を除く)の1件あたり119円を実現した。従来の店舗型金融機関と比べて約40%以上のコスト削減を可能にする。システムメンテナンス時を除き、24時間365日、リアルタイム入出金・即時反映に対応する。
ラスクルバンクデビットカードは発行手数料・年会費無料(紛失等による再発行には手数料がかかる)で、通常2%のポイントを進呈する。ポイントはラスクル内の印刷・広告・ホームページ作成などに1ポイント=1円で利用することができる。「ラスクルバンク」アプリ上でリアルタイムに利用明細を確認、経費精算がスムーズに行える。
GMOあおぞらネット銀行は、FISC安全対策基準に準拠しており、「安全・安心の強固なセキュリティ体制を実現した」としている。ラスクルバンク取引時の2段階認証により、不正取引リスクを大幅低減したほか、法人間取引に便利な各種制限を設定した。
利用者は取引がすべてアプリで完結し、ワークフローに沿ったUIを実現可能だ。アプリ上でリアルタイムに利用明細を確認したり、経費精算が行える。
なお、ラスクルバンクは2025年10月29日付で、GMOあおぞらネット銀行を所属銀行とする銀行代行業の許可を財務省関東財務局より取得している。ラスクルバンクの銀行サービスは、GMOあおぞらネット銀行からラスクルバンクが銀行代行業の委託を受け、提供している。
中小企業の見えないコスト打破
ポイントも個人に見劣る現状
ラスクル上級執行役員グループCFOでラスクルバンク代表取締役CEOの杉山賢氏は「中小企業の『見えないコスト』を打破し、企業間取引の構造的な負担を半減します」と意欲を表明した。
ラスクルバンクをリリースした背景には、大きく変わってきた個人向けの金融に比べて、法人向けのネットバンクには改善の余地が大きいことがある。杉山氏は「法人金融は、電子証明書やオンラインバンキングの営業時間など不便なことが多く、振込手数料は通常300円から500円と高く、カードの年会費やポイント還元も個人向けカードに見劣りしています」と話す。
日本で新しく作られる法人の数は2000年から2024年で倍増しており、法人向け金融サービスの需要が増えている。しかし、中小企業のユーザーへのヒアリング調査によると、「振込手数料は他行あてが積み重なり、毎月3万円から5万円くらいかかっている」「固定費としてインターネットバンキングを使うだけで月3000円くらいかかってしまう」など使い勝手と手数料への不満の声が多い。
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