2011年11月16日13:21
ソフィアシステムズ、大日本印刷(DNP)、バイテックは、近距離無線技術であるNFCのAndroid搭載端末への組込開発を支援する「NFC組込開発キット」を共同で開発し、2012年3月から販売すると発表した。
NFC組込開発キットは、ISO/IEC 14443 TypeA(Mifare)、TypeB、FeliCa、ISO/IEC 15693(TypeV)、ISO-DEP、P2Pの各NFC規格に対応した世界で初めての組込開発キットである。ソフィアが提供する開発用プラットフォームを利用することで短期間かつ低コストでAndroid上のソフトウェア開発を実現するとともに、NFCのチップやモジュールの供給、技術支援をDNPとバイテックが協力することで開発から導入までの一貫したサービスを提供する。
ソフィアの組込プラットフォーム、DNPのNFCモジュール、バイテックのNFCチップ、各社の技術支援を組み合わせることでNFC組込に関わる業務を全方位的に支援する。組込プラットフォームとして実績のあるソフィアの「Collage-MX51」により、PCを介さずそのままAndroid Ver2.3搭載端末に組み込み、直接ドライバや上位アプリケーションを評価することができるため、短期間かつ低コストでの開発を実現するという。
NFCチップは、世界各地でNFCスマートフォンなどに搭載されているNXPセミコンダクターズ製「PN544」を採用。PN544搭載NFCモジュールを評価用としてキットに付属した。DNP独自の部品内蔵プリント基板技術を用い、NFCに必要な回路構成部品を超小型に集積した設計のため、高機能化・薄型化が進むモバイル端末などのデジタル機器への搭載に適しているという。
オプションでWiMAX、Wi-Fiへの“ハンドオーバー”開発環境の提供も可能だ。これにより、パスワード入力などに替えてNFCで“かざす”だけのスムーズなネットワークアクセス認証に対応したモバイル機器の開発が可能となる。
3社の役割として、組込開発キットの販売はソフィアが担当し、技術サポートは3社共同で行う。販売開始は2012年3月を予定するが、それに先立って2011年12月下旬から機能抜粋版を販売する。ソフィアは、2012年度に同キット100セットの販売を見込んでいる。