2014年2月17日8:30
世界各国に決済端末を提供するCastles Technologyとは?
1993年に設立された台湾のCastles Technology Co.,Ltd.(キャッスルテクノロジー)は、カード決済端末や非接触ICカードリーダを提供する世界的な企業だ。国内でもいち早くMasterCard PayPassやVisa payWaveに対応した同社の戦略について、アカウントマネージャーのJason Chiang氏に話を聞いた。
年間50万ユニットを出荷
アジア、中東、ヨーロッパ等で導入が進む
――まずは貴社についてご説明ください。
Jason Chiang:弊社はPOSのターミナルとPINパッド、コンタクトレスリーダの3つの製品を展開しています。米国のニールセンレポートによるとPOSターミナルとPINパッドの合計で年間50万ユニットを出荷しており、業界で第8位になります。
――どの国を中心にビジネスを展開していますか?
Jason Chiang:基本的にはすべての国、すべての業界に端末を提供しています。中でもアジア、中東、ヨーロッパなどでよく売れています。現在、ブラジルのパートナーと非常に良い関係を築いており、設置台数も伸びています。日本についてはまだまだ成長の余地があると思います。当時、日本に進出した際には外国ブランドはなかなか受け入れてもらえませんでしたが、ここ数年の努力により、少しずつ成長しています。
――貴社の強みについてお聞かせください。
Jason Chiang:現在、どのメーカーも同じような機能を提供していますが、弊社の特長としては、よい価格、サービスを提供するところで差別化しています。例えば、問題があった際に、お客様に対して対応が迅速にできるか、その際にお客様に満足していただくことが弊社の原点です。
「コンタクトレス」と「モバイル」への関心が高まる
日本は重要なマーケットの1つ
――近年の決済端末ビジネスのトレンドについてはいかがでしょうか?Jason Chiang:
昨今は、「コンタクトレス(非接触)」と「モバイル」が大きくなっているような印象を受けます。近い将来にはすべての機器が非接触の機能を持ったものになると考えています。
mPOSをはじめとして、最近は、端末を提供する企業も増えていますが、そういった企業に対して特別脅威を感じているわけではありません。なぜなら、我々の市場は非常にニッチなマーケットだと捉えています。新たな企業が同じような製品を出した場合、ブランド等の認定を取得するのに時間がかかります。そういった認定作業が新たに参入する企業の障壁になっていると思います。将来的には、決済端末ビジネスの市場は、収斂されてくると思います。
――今後の目標についてお聞かせください。
Jason Chiang:まずターゲットとして1つあるのは既存のお客様を維持していくこと、それと同時に新しいお客様を開拓することです。先ほども申しあげましたが、私たちはよい製品、よいサービスを提供することを信念としています。そこは他社に負けない自信があります。日本ではネットアライブがパートナーとなっていますが、非常によく我々をサポートしてもらっています。日本は重要なマーケットの1つであるため、今の状態を維持した上で、新しいお客様を開拓していきたいです。