2014年6月12日9:06
韓国は、赤外線通信によるモバイルペイメントなど、古くからモバイル決済が行われてきた。現在もモバイルを活用した決済やウォレットサービスなどに積極的に取り組んでいる。
日本では、NTTドコモが2013年12月18日、KDDIは、2014年3月28日から、韓国のeB Card Corporation(イービーカード)が展開している電子マネー「cashbee」のアプリケーションをダウンロードしたスマートフォンを利用したNFCサービスを開始した(ソフトバンクでも今後対応予定)。これにより、韓国への旅行者は、自身のNFCスマートフォンでコンビニエンスストアやロッテグループ店舗などで決済することが可能となった。現在は街中の加盟店での利用が中心だが、地下鉄やバスでは2014年夏以降順次利用可能になる予定だ。
韓国はソウルの地下鉄などで利用できる「T-Money」などのIC乗車券が普及しているが、同社でもモバイルIC乗車券サービスの提供が行われている。また、「cashbee」同様にコンビニエンスストアなどの加盟店で非接触決済が可能だ。
最近では、コンビニエンスストアやカフェチェーンで、「Visa payWave」や「MasterCard PayPass」といった国際ブランド提供の非接触決済サービスが行われており、近年では個店で発行する磁気式のプリペイドカード、コンビニ等で陳列販売されるプリペイドカードも徐々に登場している。
NFCについては、SK Telecom(SK Planet)やKT、LG U+の大手モバイルキャリアを中心にさまざまなトライアルやサービスが行われている。また、モバイルウォレットサービスもキャリア、流通企業などが積極的に展開している。例えば、SK Planetが行っている「Smart Wallet」は、「OKキャッシュバッグカード」のようなメンバーズカード、マイレージプログラム、「cashbee」などのプリペイド電子マネー、ギフト券、クレジットカードなどのサービスを集約して提供している。また、カードの支払履歴、メンバーズカードの残高などによる収入と支出を管理する家計簿機能も備わっている。
そこで、今回のフォーカスは、モバイルを中心とした韓国の新たな決済・NFCサービスについて紹介する予定だ。
韓国の電子マネー「モバイルcashbee」で日本人旅行者に利便性提供
7月からは3キャリアのスマホでNFCによる決済が可能に
~eB Card Corporation
韓国で非接触決済サービス「Visa payWave」普及に取り組む
モバイル決済はUSIMからHCEの流れで普及の加速に期待
~Visa International Asia Pacific Korea Ltd.
交通利用に加え、電子マネーの加盟店も広がる韓国「T-Money」
世界的に見ても一歩進んだモバイルサービスを展開
~コリアスマートカード(Korea Smart Card)
「OKキャッシュバック」アプリの利用活性化に向けNFCを活用
「Smart Wallet」はウォレットサービスとして浸透
~SKプラネット(SK Planet)
韓国の大手通信事業者KTのNFCへの取り組みは?
モバイルウォレットサービス「MOCA」などさまざまなサービスを展開
~KT Corporation
NFCのTSM事業で100万枚以上のモバイルカードを発行
ペイメントに加え、ポイントサービスの提供にも力を入れる
~BC CARD
■韓国の決済事情とプリペイドカードの普及状況は?
デビットカードが普及し、プリペイドカードは非接触が中心
インハウスのプリペイドカードは助走段階
韓国大手通信事業者KTのNFCアプリケーションをサポート
国内では円谷プロダクションと提携し、「ウルトラワレット」を提供
~Ui2
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