2022年7月19日8:00
決済端末ベンダーのIngenico Japan(インジェニコ・ジャパン)は、2022年7月12日、国内での今後の方向性や国内展開を計画している製品やサービスを紹介するイベント「Paytech Japan 2022」を虎ノ門ヒルズで開催した。
「TaaS」で月額利用料によるサービスが可能に
「Paytech Japan 2022」では、同社が提供する新しい決済プラットフォーム「PPaaS (Payments Platform as a Service」、決済端末の導入をサービス利用でサポート可能な「TaaS(Terminal as a Service)」、スマートフォンやタブレットを決済端末として使用する「Tap on Phone」等を紹介した。また、パートナーと連係では、顔認証や静脈認証を組み込んだ決済端末、POSベンダーのスマレジ等のパートナーと連携した取り組み、カスタマーサービスにおけるAI活用などを紹介している。
「Paytech Japan 2022」の冒頭にあいさつしたIngenico シニア・ヴァイスプレジデント/TSS アジア・パシフィックのナイジェル・リー氏は、コロナ禍でオンラインにシフトし、デジタル決済が加速しているとした。
同社は40年前に実店舗のデジタル決済を開発したというが、「ハードウェアの価値はソフトウェアの重要性によって支えられています」とナイジェル氏は話す。同社の決済システムは、販売を行うだけではなく、ビジネスを管理し、店内やオンラインでの体験を向上させることが可能だ。同社では、「40年にわたる決済ビジネスを形作る企業を目指しています」と力強く語った。
「TaaS」は、店舗で行う決済端末の管理などの負担を軽減可能なサービスだ。月額利用料によるサービスを採用しており、ソフトウェアやサービスを1つのサービスソリューションとして利用可能だ。同社では、33のリペアセンター、300を超えるサービスサポートパートナー、25のカスタマイズセンタ、修理に関わる1,700名強の人員を有しており、これまで年300万台の修理実績を誇る。同社がTaaSにおいてグローバルで管理する端末は220万。TaaSでは、デジタルを活用したサポートを受けることできる。また、リモート操作が可能であり、ヘルプデスクによる柔軟なサポートを受けることも可能だ。なお、日本では、3年契約を基本として、ベーシック、スタンダード、プレミアムの3つのサービスを提供する予定だという。また、希望する顧客にはオプションサービスも提供する。
クラウドでサービス追加が可能な「PPaaS」も展開
「PPaaS」は、世界10カ国でローンチしているクラウドプラットフォームだ。決済に加えて、柔軟な付加価値サービスクラウドを介して加盟店に提供することで、オープンエコシステムで店舗をサポートする。グローバルでは現在、75以上のサービスに対応予定だが、今後は「Alipay」をはじめ100以上をサービス予定だ。ノーコードのサービスのため、高コストな開発を行わずにサービスを有効化し、ダウンロードが可能だ。
パートナー向けには、「パートナーイン」、「スタートアップイン」というプログラムを提供し、ステークホルダーを支援する。パートナーインでは、ビジネスパートナーとソリューションパートナーに分かれている。ビジネスパートナーは、直接、間接的に顧客サポートを行う企業、ソリューションパートナーはアプリケーションの開発、統合、技術系を行う企業が対象となる。スタートアッププログラムは、FinTech、SaaSプロバイダなどが対象となり、概念実証(PoC)で成果を生んだ場合、市場参入をサポートする。Ingenicoの技術活用、専門知識、ネットワーク、ソリューションを活用できることに加え、露出増加などのメリットがあるそうだ。
当日は、国内や海外で連携する企業であるスマレジ、Moneythor、Ekohe、Auresys、Smartpayによるパートナーセッションも行われた(今後連係予定企業も含む)。
自販機、交通、生体認証端末などの最新製品は?
「Tap on Phone」のデモも実施、mPOSとの併用も
このコンテンツは会員限定(有料)となっております。続きを読むには「Paymentnavi Pro 2022」のお申し込みが必要となります。
詳細はこちらのページからご覧下さい。
すでにユーザー登録をされている方はログインをしてください。