2022年9月14日19:40
経済産業省と公正取引委員会は、クレジットカードのインターチェンジフィーの標準料率が2022年11月末を目途として国際ブランドから公表されると発表した。
公正取引委員会は、2022年4月8日に、「クレジットカードの取引に関する実態調査報告書」を公表し、経済産業省は、同年3月22日に、令和2年度及び令和3年度に実施した「キャッシュレス決済の中小店舗への更なる普及促進に向けた環境整備検討会」のとりまとめを公表した。
これらの中では、クレジットカードや他の決済方法の加盟店管理市場において、加盟店・アクワイアラ間の加盟店手数料の交渉や、アクワイアラ間の競争を促進する観点から、自らがカード発行や加盟店管理を行わない国際ブランドにあっては、我が国においても、インターチェンジフィーの標準料率を公開することが適当である等との考え方を示した。
なお、関連する閣議決定として、「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画 ~人・技術・スタートアップへの投資の実現~」(2022年6月7日閣議決定)において、「クレジットカード会社に対し、インターチェンジフィーの標準料率の公開を求め、競争を促進する。」と、また、「デジタル田園都市国家構想基本方針」(2022年6月7日閣議決定)において、「加盟店手数料の約7割を占めるとされるインターチェンジフィーの標準料率の公開に向けた検討及び公開後の影響の注視等により、市場の透明性向上や加盟店による価格交渉の活発化等を進める。」と定められている。
上記を踏まえ、公正取引委員会及び経済産業省では、上記国際ブランドにおけるインターチェンジフィーの標準料率の公開に向けた取組を進めてきたところ、このほどMastercard、UnionPay(銀聯)およびVisaにおいて、11月末を目途として、インターチェンジフィーの標準料率が公開されることとなった。
なお、公正取引委員会及び経済産業省としては、カード発行市場における国際ブランド間の公正な競争条件を確保するとともに、クレジットカード市場全体の透明性を高める観点から、国際ブランドにあっては、イシュア手数料の平均的な料率を公開することが望ましいと考えており、今後、国際ブランドにおけるイシュア手数料の平均的な料率の公開に向けた取組も進めることとしている。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
カード決済、PCI DSS、ICカード・ポイントカードの啓蒙ポータルサイト