2023年6月16日8:30
一般社団法人日本クレジット協会(Japan Consumer Credit Association:略称JCA)は、2023年6月7日に「第15回定時総会」、および懇親会を開催した。総会後の対面での懇親会は4年ぶりとなったが多くのJCA会員が参加した。
会長は山本氏が再任
功労者の青山氏と田中氏を表彰
JCAは、2009年に設立したクレジット業界の総合団体で、割賦販売法に基づく「認定割賦販売協会」や個人情報保護に基づく「認定個人情報保護団体」、およびクレジット業界団体としての機能を持つ。
「第15回定時総会」はすべての議案で承認、また理事、監事の承認が行われた。会長には京都大学名誉教授の山本豊氏が再任。副会長にはイオンフィナンシャルサービス 代表取締役社長の藤田 健二氏、オリエントコーポレーション 取締役会長の河野 雅明氏、ジェーシービー 執行役員副社長の二重孝好氏、日本クレジット協会 専務理事の松井 哲夫氏の4名が選任された。
冒頭では、会長の山本氏が挨拶。2023年は新型コロナによって制限されてきた人々の新たな日常を取り戻す大切な1年になるとした。アウトバウンド需要に遅れがみられるものの、国内のサービス消費やインバウンド需要は回復しており、キャッシュレスの進展と相まってクレジット業界に追い風が吹いている。一方で、昨年はクレジットカードの不正被害額が436億円に上るなど、セキュリティ対策が喫緊の課題となっている。松井氏は「環境変化を踏まえた新たな取り組みを進め、会員が利便性の高い安心・安全なクレジット決済を提供し、個人消費の拡大に寄与するように努めていきたい」と語った。
乾杯の挨拶は副会長の河野氏が行った。河野氏は「リアルにフェーストゥフェースでコミュニケーションができるのは素晴らしい機会。消費行動、インバウンドなど経済が盛り上がってくると期待しながら、業界に対する役割の期待感も高まっていきます。JCAを1つの軸にしながら業界を盛り上げていきたい」と語った。
JCAでは、クレジット業界に多大な貢献をした、公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会 副会長の青山理恵子氏、早稲田大学名誉教授の田中良明氏の表彰も行った。
BtoB決済の開拓、EMV 3-DS導入の推進も重要に
インバウンド決済の消費額拡大、環境整備に取り組む
なお、懇親会では、経済産業省 商務情報政策局 商務・サービスグループ 商務・サービス審議官の茂木正氏も登壇し、JCAへの期待を述べた。
国内のキャッシュレス決済は昨年110兆円となるなど、年々進展している。政府のキャッシュレス決済の目標は2025年で約40%だが、2021年の32.6%から2022年は36%までアップしたように順調に伸びている。アンケート調査でも、実感として日常生活において「7~8割程度以上キャッシュレスを利用する」と回答した人が全体の54%となった。特に東京で暮らしている人はかなりキャッシュレス比率が上がっていると実感している。また、若い世代でも割り勘の決済も現金ではなく、キャッシュレスアプリで行う人が出てきている。一方で、地域によって格差、年齢層によって差が生まれている。また、キャッシュレスを導入している店舗や使う側の属性によりキャッシュレスが進んでいないケースもみられる。キャッシュレス比率を伸ばすためには、そうした課題を解決していく必要がある。
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