2023年10月3日8:20
石川県加賀市と、生体認証技術に強みをもつLiquidは、顔認証とマイナンバーカードによる公的個人認証を活用した生体パスポートにより、市内で買い物や施設利用といったさまざまなサービスを手ぶらで利用できるようにする「加賀市版スマートパス構想」を始動すると発表した。年度内に試験運用を実施した後、2024年春に市内施設での本格提供を順次予定している。
同構想は、顔認証による生体パスポートによりさまざまなサービスを手ぶらで受けられ、便利で安全に過ごすことができる未来社会の実現を目指すという。IAL3という身元確認保証レベルである、マイナンバーカードによる公的個人認証の結果をもとにした生体パスポートにより、医療機関、屋内遊戯施設、避難所、観光施設、行政手続きなどさまざまなサービスにおいて個人認証が可能な仕組みを構築する。また、決済情報も紐づけることで、交通機関や買い物などのユースケースを市内全域に拡大していく。同構想で活用する生体パスポートは、Liquidが今年度開発中の「デジタル身分証アプリ」を活用する。
中長期構想として、医療機関では、受診の予約から問診票への回答、当日の受付や決済までを生体パスポート上で行い、受診当日は受付のみで済む仕組みの整備を目指す。また事前に患者本人の同意を得た上で、投薬履歴や持病の有無などの情報を、連携する医療機関で横断的に確認できるようにしていく。これにより、受診に必要な登録から決済までを一気通貫で行え、これまで受診日に必要だった手続きを削減。また顔認証やマイナンバーカードで受付できることで、医療機関ごとに異なる診察券の使い分けが不要だとしている。
さらに、診察時のスムーズな診療情報の共有のほか、緊急搬送された意識のない患者の認証なども行えることで、適切な医療の提供が可能だ。
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