2011年5月16日7:00
共通ポイントにより地域社会が共生できるネットワークの構築を目指す
失効したポイントはNPO法人等への寄付により社会貢献などに活用
サイモンズポイントカードは、全国のいろいろな業種の加盟店で使える共通ポイントカードである。利用者が貯めたポイントは加盟店で使えるだけでなく、カタログからさまざまな商品と交換したり、航空券などの旅行商品と交換することが可能だ。サイモンズでは有効期限の2年間に利用されなかったポイントを地元の地域活性化に取り組んでいるNPO法人などの団体や社会貢献事業として全国的に取り組んでいる団体に寄付を行っている。
取材対応者:サイモンズ 代表取締役社長 斉川 満氏
サイモンズの加盟店で共通して利用が可能
加盟店と一体となりポイントの開発に取り組む
サイモンズが運営する「サイモンズ・ポイントカードシステム」は、全国のいろいろな業種の加盟店で使える共通ポイントカードである。利用者(会員)は、サイモンズの加盟店であれば1枚のカードにポイントを集約することが可能であり、全国どこでも利用することが可能だ。
サイモンズでは、会社設立時から「共通ポイントシステムを活用した共生ネットワークの創造」を目指している。そのため同社では、失効したポイントを地域活動に役立てたり、社会貢献活動へ寄付するなど、加盟店と一緒になってポイントカードのシステム開発に取り組んでいる。
例えば、NPO法人マナーキッズでは、「マナーキッズ&マナーコミュニティ・ポイントカード」を発行している。マナーキッズでは、スポーツや文化活動に親しみながら、日本の伝統的な礼法を体験し、子供にマナーを教えているが、同カードの発行により、保護者のマナーキッズおよびマナーコミュニティに対する関心を高める狙いがある。また、商店街、町内会、自治会など、地域社会の人々が地元地域での挨拶運動などに参画することにより、マナーキッズ教室のフォローの一翼を担っている。
失効したポイントを大学に寄付する「東農大カード」
「子どもたちの図書購入費」として役立てる北海道上川郡鷹栖町
東京農業大学 網走キャンパスと提携して発行している「東農大カード」は、学生・卒業生が有効期限までに使用しなかったポイントをサイモンズから東京農業大学へ寄付を行っている。東京農業大学では学生の育成基金、地域の活性化事業への寄付など、失効したポイントを有効活用しているそうだ。サイモンズ 代表取締役社長の斉川満氏は一般社団法人地域活性機構の副理事長も務めており、今後は日本全国の大学などで共通ポイントサービスを広めていく方針だ。
北海道上川郡鷹栖町では、「たかすサポーターズカード」を発行している。同カードの有効期限切れのポイントは自動的に鷹栖町に寄付され、同ポイントは「子どもたちの図書購入費」として活用されている。
また、証券会社の三京証券では、FXの取引でポイントが貯まる「OKTポイントサービス」を運営している。カードはFXの取引量により、レギュラー、シルバー、ゴールドと3段階に設定しており、有効期限が切れたポイントは多発性硬化症(MS:Multiple Sclerosis)の医療情報を提供する特定非営利活動法人MSキャビン、財団法人日本盲導犬協会、特定非営利活動法人国境なき医師団日本といった団体へ寄付を行っている。
フラハワイでは失効ポイントをハワイの文化活動に寄付
スポーツ団体と連携したカードの発行も
⇒⇒以降の記事はカードマーケティングガイドに掲載します。