2024年5月8日8:30
ルミーズは、鉄道やバス、モノレールなど、国際ブランドカードやコード決済などで乗車や降車ができる「aegise2.0 Transit Gateway」を展開する予定だ。同社ではリテールテックJAPAN2024で「aegise2.0 Transit Gateway」を参考出展したが、地域のバス事業者などを皮切りにABT(運賃計算システム)ベンダー、カード会社などと連携してサービスを提供する方針だ。
池谷貴
ABTベンダーと協力してサービス展開
市場の健全性を図るため参入
ルミーズの「aegise2.0 Transit Gateway」は、交通決済に必要なゲートウェイやバックオフィス、決済端末のほか、トランジットの決済に関わるコンサルティングや業務設計も請け負うという。ABTベンダーは、ルミーズ提供のSDKを組込むことにより決済端末のタップ制御とTransit Gateway制御を実装できる。
リテールテックJAPAN2024では、トランジット対応の小型の決済端末「VP7200」(ID TECH製)を利用した乗車・降車のデモを実施。国際ブランドのカードに加え、Apple PayやGoogle Walletといったモバイル決済にもカード番号(FPAN)とモバイルデバイスのトークン(DPAN)を紐づけることで対応する。また、「VP7200」にはQRコードを読み取るカメラもついており、QRコード決済にも対応できる。
ルミーズ 専務取締役 佐藤有道氏は、「リーダー(決済端末)とセンターとアクワイアリング(加盟店管理)を含めて提案することが可能なサービスですが、ABTは料金計算の強い会社と組み、当社ではセンターと端末を提供します」と話す。国内で先行する企業はABTも含めたサービス体系で、連携するカード会社も含めて市場で独占状態であり、競争環境は働いていないという。佐藤氏は「市場の健全性を図るため、利益度外視で展開します。サービスの開発や運用に投資を行うため、大きな収益は期待していません」と説明する。
サービス開始当初は単線のバスなどからサービスを提供し、その後、領域を広げていきたいと考えている。佐藤氏は「補助金がなくても導入できる料金体系にしていきたいです」と構想を述べる。
ルミーズのサービスでは、有効性チェック(AVR)、オーソリ、クリアリングに加え、タップデータの一元管理、有効性チェックの拒否リスト管理、利用者登録認証などが可能だ。交通事業者では、上位アプリ、ABT、クリアリング、利用者向けサイトなどを準備する必要がある。
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