2024年11月7日7:00
フライトソリューションズは、海外と国内の2拠点で分担して製造してきた決済装置「Incredist Trinity(インクレディスト・トリニティ)」を2025年度から岩崎通信機に集約し、量産を開始すると発表した。
コロナ禍以降、著しい人流の回復を見せるインバウンド需要の拡大は、国内におけるキャッシュレス化への移行を進める要因の1つとなっている。特に非接触型のタッチ決済は国内外で急速に普及しており、今後さらなる市場拡大が見込まれている。同社は、Incredist Trinityが銀聯カードをはじめとする各種タッチ決済や、自国通貨決済サービスのDCCに対応する決済端末として、高まりを見せるインバウンド需要に応える重要な商材と位置づけており、さらに大手カード会社が同製品を販売推奨決済端末として取り扱いを開始することから、生産増強のため量産体制の強化を検討してきた。
Incredist Trinityは、上部に搭載する「Incredist Premium(インクレディスト・プレミアム)」と、LTE通信や内蔵バッテリーを搭載したコンピューターユニットとなる下部の機器を組み合わせた構造だ。現行品の上部機器は海外で製造し、下部機器を製造している国内工場に運んでこれらの接続を行っていたが、Incredist Premiumの最新機となる「Incredist Premium lll(インクレディスト・プレミアム・スリー)」の岩崎通信機での国内製造開始に伴い、Incredist Trinityの製造も同社に集約して効率化を図る。このサプライチェーンの改善により物流コストの削減や工程管理の効率化、検品の厳格化による高品質の維持、市場への安定供給を実現するそうだ。
Incredist Premium lllはすでに複数回のテスト量産を実施しており、2025 年春から本格量産を開始する見込みだ。この本格量産が立ち上がり次第、次のステップとしてIncredist Trinityの量産も開始する。また、部品の調達に関しては引き続き大手電子部品商社である加賀電子と提携し、国内での調達困難な部品の確保に取り組む。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
カード決済、PCI DSS、ICカード・ポイントカードの啓蒙ポータルサイト