2024年11月29日8:30
イタリアのペイメントイベント「Il Salone dei Pagamenti(2024年)」(主催:ABIServizi)が2024年11月27日~29日までイタリア・ミラノの「MICO MILANO CONGRESSI」で開催されている。今回で9回目の開催となる。
同イベントでは、時事問題から専門的な話題に至るまで、イノベーションについて語り合い、国内外の講演者が発言し、決済サービスからビジネスや日常生活のツールとなる新たなトレンドを掘り下げるセッションやワークショップが行われている。
イタリアは日本同様にキャッシュレス化が遅れていると言われている国だが、ここ数年で大きな成長を見せている。例えば、ミラノ工科大学の調査によると、イタリアの上半期でデジタルカード決済額は2,230億ユーロに達し、前年同期比 +8.6%増加した。2024年末には4,650億~4,750億ユーロに達するとされている。また、同上期のトランザクション数は 52 億件(+15.6%)と堅調に伸びている。現在、イタリア国内の店舗でのカード支払いの10件中約9件が非接触決済(タッチ決済)で行われているそうだ。タッチ決済の取引額は1,300 億ユーロを超え、+23%成長となっている。一方で少額決済の増加などにより、決済単価は下がってきているという。
一方で、イタリアでは約55%の支払いがまだ現金で行われており、日本同様にキャッシュレス化に向けた成長余地は大きい。
会場では、イタリアで展開する国際ブランド、主要なイシュア(カード発行会社)やアクワイアラ(カード加盟店開拓企業)、決済端末ベンダー、デジタルセキュリティベンダー、不正検知ソリューション、コンサルティング会社などがブースを構えた。また、デジタルユーロや即時送金、デジタル決済分野における最新の技術革新、小売りのオムニチャネル、トークン化、BtoB、金融犯罪対応などのセッションや展示が行われている。会場では学生向けのセッションも行われており、若い世代の来場も目立った。
なお、ペイメントナビ編集部では、会場の複数のブースで取材を実施。インタビューの模様は順次紹介する予定だ。