2025年2月19日7:59
日本通信は、電子署名法の認定電子認証局を運営する子会社のmy FinTech、および産学官金連携会社で「めぶくID」および「めぶくデータ連携基盤」を提供するめぶくグラウンドなどとの提携により、DX基盤「デジタル認証モジュール」を提供開始した。
「デジタル認証モジュール」は、スマホアプリの開発用ソフトウェアモジュールとして提供される。現在スマホアプリを提供している企業に加え、新規にスマホアプリを提供する企業などは、同モジュールを自社のスマホアプリに組み込んで利用できるという。
「デジタル認証モジュール」は、インターネットを安心して使いつつ、市民一人ひとりに個別最適化されたサービスを提供するための事業者を跨いだデータ連携を、利用者の明示的な同意(自己主権)のもとで実現するそうだ。
具体的なメリットとして、マイナンバーカードの署名検証(公的個人認証サービス:JPKI)による身元確認が組み込まれる。電子署名法に基づく認定認証事業者であるmy FinTechは、公的個人認証法第十七条第一項第四号に掲げる者として、公的個人認証サービスの提供が認められている署名検証事業者だという。
また、なりすまし、ハッキングできない当人認証(ログイン)が組み込まれる。いわゆるID・パスワードや二経路認証に依らないそうだ。さらに、PCから利用者がログインする機能が組み込まれる。
他事業者とのパーソナルデータの連携が可能になるため、一人ひとりに発行される一意の共通コードにより、事業者を跨いだデータ連携を実現するそうだ。
加えて、データ連携可能な仕組みであるにも拘らず、認証を他者依存することがなく「独立性責任 (Independent Responsibility)」を担保できるとしている。共通IDを用いる方法とは異なり、各サービス事業者がそれぞれ独自に認証を行い、自社内で認証を完結させることができるそうだ。
さらに、利用者のデータ使用許諾を可能にするダイナミック・オプトイン機能を実装できる。また、電子署名法認定の電子証明書を使った法的根拠を持つ電子署名機能が組み込まれるという。犯罪収益移転防止法、デジタル手続法、携帯電話不正利用防止法等のKYCに対応した「認定電子証明書」を利用できるとしている。
なお、前橋市が提供した子育て給付金(自治体給付金)では、マイナンバーカード、自治体が保有する住民情報、めぶくID、およびめぶくデータ連携基盤を活用し、「めぶくPay」による給付申請時に給付対象者を自動識別する仕組みを導入した。これにより、通常1~2カ月かかる給付手続きが、申請受領後1~2週間程度で給付完了する迅速なサービス提供が実現したそうだ。
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ペイメントナビ編集部
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