2025年9月18日13:52
GMOあおぞらネット銀行とシンプルフォームは、GMOあおぞらネット銀行における法人口座開設審査の効率化・高度化に向け、シンプルフォームのAIソリューションを活用した新たな取り組みを開始する。具体的には、既存の審査に加え、承諾した人には、取引責任者と生成系AIによるWeb面談を実施する。
金融業界において、口座開設審査業務は、不正口座利用を防止するための入り口審査として重要な役割を担っている。そのため、法人口座開設においては、各種書類の提出や数週間にわたる審査期間が必要となることが一般的であり、利用者の負担増やビジネス機会の損失につながっているそうだ。また審査する金融機関においても、提出された書類を確認するにあたっては、人の判断に依存せざるを得ない部分があり、時間とコストがかかるという課題があった。
GMOあおぞらネット銀行はそういった課題に向き合い、改善を続けることで不正な口座開設を予防しながら、スタートアップ企業や中小企業の口座開設を推進し、ビジネス成長につなげてきたそうだ。
しかしながら、まだ創業間もない顧客において必要書類が整わないなどの理由から、口座開設を断らざるを得ないケースも多くあったという。
そこでGMOあおぞらネット銀行は、少しでも法人顧客の口座開設につなげるべく、シンプルフォームと提携し、AIソリューションを活用することで、効率的かつ精度の高い審査業務を実現に向けて検証を行う。生成系AI面談の結果は、口座開設審査の精度向上と効率化につながるか検証したうえで、今年度中の正式導入を検討するそうだ。
具体的に、GMOあおぞらネット銀行の「法人口座開設ナビ」から口座開設に必要な書類を提出してもらった後、AI面談の対象となる顧客には、「法人口座開設ナビ」を通じてGMOあおぞらネット銀行から、取引責任者とAIによるWeb面談実施の案内を送る。Web面談は所要時間10分程度で、事前予約は不要だ。顧客は都合の良いタイミングで、面談を開始できる。
同Web面談では、生成AIを活用し、口座開設申込時に顧客から申告した情報や提出書類に加え、シンプルフォームが独自に収集した全国500万法人の定性情報データベースを基に、AIが各企業に合わせた質問をリアルタイムに生成する。生成される質問は、申告情報、外部データ、Webサイトなど複数データの整合性を分析したうえで自動生成され、回答内容から顧客の事業実態を多角的に把握する。これにより、これまで追加書類の提出を求めてきた顧客の負担を軽減するとともに、GMOあおぞらネット銀行側の審査業務の効率化と精度向上を目指す。
さらに、Web面談の記録と口座開設申込時の申告・提出情報を統合し、AIが自動で「総合評価レポート」を生成する。審査担当者は同レポートを確認し、評価点と留意点(または確認点)を把握。もし留意点がある場合は、AI面談の記録を照会することで、審査の精度向上を図るという。
GMOあおぞらネット銀行とシンプルフォームは、法人口座開設にとどまらず、融資やモニタリングといった、ほかの法人取引への展開も視野に入れ、引き続き、両社で効率かつ高度化を実現する審査・業務モデルの構築を目指すという。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
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