2026年1月7日9:05
Visaは2025年11月にシンガポールで開催された「Singapore Fintech Festival(SFF:シンガポール・フィンテック・フェスティバル) 2025」(以下、SFF25)において、「Visa Intelligent Commerce」をアジア太平洋地域に拡大し、2026年初頭のAIコマース試験導入に向け準備していると発表した。Visaでは、「Visa Intelligent Commerce」の特徴と強みについて、SFF25のメディアセッションで紹介した。

AIエージェントで新たなコマース体験 信頼できるチャットボット内で支払い可能に
Visaにとって10回目を迎えたSingapore Fintech Festivalは、世界の技術と決済業界における非常に重要なイベントだ。Visaは毎年SSFに参加しているが、今年特に注目しているのは、商取引や決済の変化の速さだという。SFF24でもジェネレーティブAIが注目されたが、現在はエージェンティックに移り変わっている。技術は進化し続け、そのスピードは加速しており、Visaもそれに全面的に取り組んでいる。SFF25では、実際のエージェントコマースのアップデートが示された。
Visaは60年以上にわたり、元祖FinTechとして活動してきた。Visaのネットワークは常に、世界的な決済の受け入れ、信頼、誠実さ、スピードを象徴してきたそうだ。現在、世界中の何十億もの端末に接続され、何十億もの人々と1億5,000万以上の加盟店がつながっているとした。
これまでのコマースの歴史を振り返ると、1981年は本格的にインターネットが解放された始まりだったという。1995年にはAmazonがオンラインストアを開設し、2005年にYouTubeが始まった。2005年には動画の世界にユーザーが作るコンテンツが登場したが、Visaがタッチ決済を開始した時期と重なっている。現在はカードに加え、モバイルなどでもタッチ決済が可能となっており、アジア太平洋地域全体では、取引の約3分の2以上がこの方法で行われている。
Visaアジアパシフィック Regional PresidentのStephen Karpin氏は「2015年には、Apple Pay、Samsung Pay、そして現在はGoogle PayとなったAndroid PayなどのPayサービスが支払いの革新において重要なステップであるトークン化技術を基盤として開始され、現在では非常に広く普及しています」と述べる。トークンは、カードの表面に表示されているVisaのアカウント番号の代わりに使われている。これにより、データの送信中のリスクは低減されるが、同時により多くのデータが含むことが可能となった。現在は、トークン化があらゆるところに広がる時代と重なっているとした。
Visaは世界中のVisaネットワークで160億以上のトークンを発行している。そのうち19億はアジア太平洋地域にある。12カ月前にはわずか10億だったが、非常に速いペースで成長している。Stephen氏は「これは、Visa Intelligent Commerce Networkの到来を告げるものであり、ステーブルコインの登場によって私たちをWeb3の世界へとつなげています。Visa Intelligent Commerceとは、エージェントが私たちの代わりに安全で信頼できる支払いを行う仕組みを紹介するものです」と述べた、
Visa Intelligent Commerceでは。AIが買い物を代行して、消費者の購入をサポートする。ユーザーや企業が権限を与えたスマートなデジタルエージェントが取引や支払いを行う。最終的な判断は利用者自身が行うが、新しい買い物のスタイルとして定着を目指す。「Visaネットワーク上でAIを使った購入は大きな変革です」(Stephen氏)。
生成AIを活用したチャットボットなどの普及が速まっており、現在、この種のチャットボットのユーザーは18億人にのぼる。ChatGPTは歴史上最も急速に成長した製品で、月間アクティブユーザー数が約3カ月で1億人に達した。現在、ChatGPTだけで週間アクティブユーザーが7億人に達している。
Visa Intelligent Commerceは、Visaの資格情報を安全かつ正確にAIエージェントの手に届けられるように構築しているシステムだとした。つまり、現在のVisa環境を利用する一連の技術的なAPIを組み合わせており、特定の環境でうまく機能していない課題を改善している。これは、トークン化技術を使って支払いを可能にした。信頼できるチャットボット内でAI対応カードの決済認証を組み込むことが可能だ。
カギ握る信頼とセキュリティ、開発者向けサービスも AIによる安全な決済のエコシステム構築
実際のAIエージェントの動作について、Visa Head of Products and SolutionsのT.R. Ramachandran氏が紹介した。

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