2012年7月13日14:32
三菱UFJニコスとJR東日本メカトロニクスはこのほど、共同で開発に取り組んできた「クレジットカード」、「銀聯カード」、「Suica」を含む交通系電子マネーに対応したクラウド型マルチ決済システムを完成させ、名称を「J-Mups(ジェイマップス)」(Joint Multi Payment Processing System)とし、2012年7月10日から専用決済端末の設置を開始した。
両社は、2011年5月の共同開発の基本開始以降、システムの詳細設計や運用方法の策定、店舗での試行導入などの注力してきた。今回、決済端末の開発およびクラウド型サーバを有する「J-Mupsセンター」の立ち上げ準備を完成させ、本稼働にこぎつけた。
なお、三菱UFJニコスでは、2012年5月24日付けで、J-Mupsセンターにおいてペイメントカード情報保護の国際セキュリティ基準「PCI DSS」の準拠認定を取得し、情報セキュリティ強化に向けた安全対策を講じている。
同システムは、サーバに集約した各決済などの機能を、加盟店設置の決済端末やPOSからインターネット経由で利用できる仕組みとなる。クレジットカード、銀聯カード、各交通電子マネー対応のクラウド型マルチ決済システムの商用化は国内初であるという。
特徴として、各種規格の電子マネー、ポイントや電子クーポンなどの販促サービスといったアプリケーションを追加できる拡張性、決済端末の低価格化、端末にセンシティブ情報を保持しない高セキュリティ、クレジットカード決済の高速処理化(1~2秒)が挙げられる。また、加盟店は申し込みから約2週間で端末を設置できるとともに、24時間365日対応のヘルプデスクを利用可能だ。
両社では今後、他のカード会社や電子マネー事業者にも同システムの採用を呼びかけ、多彩なアプリケーションを用意し、加盟店の多様なニーズに的確に対応していく方針だ。