2014年3月18日9:41
未来を彩る決済ソリューションが結集
2014年3月4日~7日まで開催された「リテールテックジャパン2014」「NFC&SmartWORLD2014」(主催:日本経済新聞社)では、数多くの決済関連製品・ソリューションが展示された。
トランザクション・メディア・ネットワークスは、ソニービジネスソリューション、関電工、イデアクロスの協力を得て、FeliCaの認証コンセントを活用した課金システムのデモを行った。
また、イヤフォンジャック型の非接触リーダライタによるタブレット決済のデモを行った。国内のFeliCaベースの決済の場合、決済時に音や光で利用者に知らせる必要があるため、その辺りの対応が課題であるという。
「Thincacloud(シンカクラウド)」を展開するトッパンフォームズグループのTFペイメントサービスは、カプセル自動販売機にシンクライアント型のリーダライタを組み込んだサービスのデモを行った。従来のカプセル自動販売機は、硬化の利用が中心であり、100円単位での販売が中心だったように、柔軟な価格設定が難しかった。その点、「nanaco」や「楽天Edy」といった電子マネーを利用することで、1円単位での販売も可能になり、2014年4月以降の増税対策にも対応できる。最近では、カプセル自動販売機で販売される商品のバラエティにも富んでおり、単価も幅広いため、電子マネー導入のニーズはあると見込んでいる。
ネットアライブは、TFペイメントサービスの「Thincacloud」に対応した「VEGA5000S H」、スマートフォンとBluetoothで通信可能な「MP200」といった製品を展示した。同社では、「Visa payWave」「MasterCard PayPass」決済にいち早く対応している。
日本ポステックは、インジェニコの子会社であるLANDI社の決済端末を展示。モバイル端末でありながら端末にプリンターが付いているのが差別化のポイントとなっている。価格も4万9,800円での提供を予定している。
Ludiaは、世界125カ国で2,000万台の端末が稼働するIngenico(インジェニコ)の決済端末を紹介。国内での投入を予定する「iWL250」に加え、POS端末としても活用可能な「iSC250」、「iSC Touch480」など、Ingenicoがグローバルで展開するさまざまな端末を紹介した。
大日本印刷は、NFCスマートフォンにクレジットカードや電子マネー、会員証などのサービスを追加可能なサービスである「スマートビューロ」を紹介。すでにNTTドコモのiD/PayPass、ジャックスのNFC実証実験などで採用されている。また、モバイルWALLETサービスとNFC棚札を連携させた「NFC SMARTSHOPPING」をビーコン(Beacon)に対応させたサービスも参考出展した。
ジィ・シィ企画は、同展示会に合わせて「iD」のシンクライアント決済をお披露目した。既存のNFCリーダで決済可能な点が他社との差別化となるそうだ。また、タレス・ジャパンの決済用HSM、2年前にリセラーとして契約したインジェニコの決済端末等を紹介した。
セイコーソリューションズとエスアイアイ・データサービスのブースでは、スマートデバイスと連携して無線で決済業務を行う決済用周辺機器「AT-5200」を紹介。同端末は、オートカッター付きプリンター、磁気・ICのカードリーダー、暗証番号を入力する数字が配列されたPIN PADが一体化されたオールインワン端末となる。また、セイコーソリューションズでは、QUADRACの「Q-CORE」を利用したシンクライアント決済ソリューションを紹介した。
トリニティはIIJのブースで、ポイントソリューションを展示した。同社では、NTTデータのINFOX端末や日本カードネットワークのJET-S端末に対応したポイントソリューションを展開しているが、今回は三菱UFJニコスが推進するJ-Mupsに対応したポイントソリューションを紹介した。また、スマートフォンの音声を読み取りポイントを付与するソリューションも参考出展した。
NECは、FeliCaやNFCに対応したリーダライタを展示。同社では、ユニバーサルスタジオ・ジャパンにNFCを活用した電子マネーシステムを導入している。
東芝テックでは、マルチカード管理システムと、クラウドシステムとの連携ソリューションを展示。クレジットカード、J-Debit、銀聯のカード決済に対応しており、POSアプリケーションのセキュリティ基準である「PA-DSS」にも準拠しているそうだ。
日本NCRでは、JR東日本メカトロニクス、三菱UFJニコスと共同で開発した、クラウド型マルチ決済システム「J-Mups(ジェイマップス)」のPOS接続ソフトウェアを紹介した。
キヤノンマーケティングジャパンは、決済用のハンディターミナル「PRea AT-3700/AT-3300/AT-100」を紹介。すでに小田急電鉄ロマンスカーの社内販売で電子マネー決済端末として利用されているそうだ。同社では、POSとの連携が可能な「決済ハンディPOSパッケージソフト」の「POS-TABLE」もリリースしている。
PayPalは、カフェネスカフェ原宿や「ダイハツ オーヴォ」東京のチケット売り場等で運用がスタートしている無料アプリ「PayPal」を使った新しい支払い方法 「ペイパル チェックイン支払い」をPR。同サービスの利用者は、「PayPal」アプリを使って氏名と顔写真を来店前に店舗側へ通知し、会計時にPayPalで支払うことを伝えると、顔パスのような感覚で買い物が可能だ。また、フランスのマクドナルド全店、米国のジャンパー・ジュース(Jampa Juice)などで採用されているID決済サービス「Order Ahead」も紹介した。