2015年4月13日13:31
ビザ・ワールドワイド(Visa)は、2015 年1月、全国の20代から50代の男女512名を対象に、「カードのセキュリティに関する調査」を実施した。同調査は、Visaの委託を受け、マクロミルが実施。クレジットカード/デビットカード利用者に対してカードの利用動向およびカード決済によって抱える不安やセキュリティに関する知識について調査を行った。
その結果、店舗での支払いでは約半数、インターネットでの通販時は92.8%がカードを利用している一方で、カードの不正利用について多くの利用者が不安を抱えている現状もうかがえたという。「カードの不正利用(カード番号盗み取り、本人なりすましなど)が心配だ」という質問に対して、9割強が「そう思う」と回答しており、特に20代女性では96.9%と非常に多くの利用者が自身のカードが不正利用されてしまう可能性を心配している。
その一方で、カードの不正利用にあった場合の対処法を把握しているかという質問では、「とてもそう思う」の回答はわずか7.8%となり、不正利用を気にしながらも対処方法を認識していないというギャップが見られた。実際「まあそう思う」の回答を足しても47.6%と半数にも満たず、カード利用者の多くが対策についての理解を持っていない現状が浮き彫りとなった。
次にカードセキュリティに対する意識について調査したところ、利用者のセキュリティへの関心も高まっていることが判明した。店頭でのカード支払い時に、「PIN」または「自分のサイン」による本人確認を受けた際にどのように感じるか質問したところ、「セキュリティに気を遣っている店だと感じた(31.8%)」「安心感が増した(30.5%)」など本人確認によって利用者の安心や信頼につながっていることが分かったという。特に20代男性では「もっと多くの店で『本人確認』をしてほしいと思った」という回答も3割近くにのぼり、男女問わずセキュリティへの高い関心が見て取れた。
このような背景の中で、今後新たにクレジットカード、デビットカードを作る際にICチップ付きカードとICチップなしカードのどちらを使いたいかを聞いたところ、「ICチップ付きの方が安心で良い」という回答が実に8割以上にのぼり、本人確認の方法としても「PIN」と「サイン」ではおよそ2:1でよりセキュアだと感じられる「PIN」を望む声が多い傾向にあった。
同様にネット通販時の意識について調査したところ、インターネット上での支払いの際のセキュリティとなる「3-Dセキュア」または「セキュリティコード」による本人確認を受けた利用者は、総じて店舗に対して好感を持つ傾向にあり、特に「セキュリティに気を遣っているサイトだと感じた」という回答が約半数にのぼるなど、店頭・ネット通販問わずにセキュリティ対策を施している店舗は利用者からの信頼を得ていることが分かったという。
そして最後に、セキュリティのためのさまざまなルールや機能について聞いてみたところ、活用できればしていきたいという意識が多く見られたそうだ。「メール通知サービス」「トークン化」というセキュリティルールや機能について、機能の有無による今後のカード利用意向を尋ねたところ、それぞれ「メール通知サービス(店舗:63.7%、インターネット:65.2%)」、「トークン化(店舗:65.2%、インターネット:65.5%)」という回答となり、それぞれのセキュリティ機能への高い期待がうかがえた。