2015年10月28日13:57
プレイドは、2015年10月27日に記者会見を行い、同社が企画・開発・運営するウェブ接客プラットフォーム「KARTE(カルテ)」の提供開始から約半年で導入企業数が600社に達したと発表した。また、「KARTE」の新機能となる「KNOWLEDGE STORE(仮称)」の提供も開始した。同社では、2015年10月5日より五反田の新オフィスにて業務を開始しているが、当日はメディア向けの内覧会も開催した。
導入企業は600社を突破
「KARTE」は、ウェブサイトに数行のコードを埋め込むだけで、来訪者の特徴や行動をリアルタイムに解析し可視化することができ、個々の来訪者にあわせたメッセージ配信などを可能とする“ウェブ接客プラットフォーム”となる。これにより、ECサイトはユーザーがサイトに訪れている間にアクションを起こすことが可能だ。
近年では、似通ったサービスを提供する企業は増えているが、プレイド 代表取締役社長 倉橋健太氏は、「リアルタイムに来訪したお客様を可視化し、それを知ったうえで“おもてなし”ができる」点を他社との差別化として挙げた。また、導入企業からの評価ポイントとしては、「お客様を身近に感じることができるユーザーエクスペリエンス」「実現性」「安心感・信頼性」を挙げている。
2015年9月末時点の導入者数は600社を突破。業界大手の採用も多く、採用企業の同業他社から引き合いをもらうことも増えているという。2015年8月には「DeNA ショッピング」と「auショッピングモール」に導入され、オンラインショッピングモールの店舗向けに提供を開始している。
これまでに解析したユニークユーザー数は累計 2.5 億人を超えており、月間の解析流通金額は50億円、累計接客回数は1億回を突破したそうだ。
ECカテゴリ上位企業でのパフォーマンスをみると、接客により全体売上が平均5.1%アップしている(エンタープライズおよびプロフェッショナルプランを中心に試算)。
さらに、1つの接客施策で生まれた最大の成果としては、売上が1,000万円アップ、購入率(CVR)が75%アップといったケースも出てきている。
ブレイドでは、「KARTE」の新機能となる「KNOWLEDGE STORE(仮称)」の提供を11月から開始する。これまで「KARTE」が蓄積した成功事例より汎用化できるものを抽出し、無料で提供するという。「KARTE」導入企業は、成功事例テンプレートから接客を簡単に実装可能だ。「来訪者への挨拶」「困っている人へのサポート」「会員登録の促進」に加え、「クーポンを特定の人に限定して提供する」「カート内でのアップセル」を行うことも可能だ。
なお、「KARTE」については、ショッピングカートや決済事業者からも付加サービスとして引き合いが寄せられているという。今後のアップデートとしては、2016年の第一クオーターに、ECサイトとユーザーの双方向のコミュニケーションを強化した機能の提供を予定している。
なお、当日には新オフィスの内覧会も実施。人員増加に伴い五反田駅徒歩一分の新オフィスに移転したが、フラットでオープンに見渡せるオフィス環境を意識したそうだ。オフィスには、人が自然に集まれるカフェカウンターを設置。また、通常のデスク以外にも、スタンディングデスクやソファ、寝転べる芝生エリアなどで仕事を行うこともできる。コーヒー好きやサッカー好きの社員が多いため、カフェカウンターや芝生エリアを設けることとなった。