2017年8月24日8:30
サントリー食品インターナショナルは、自動販売機とスマホアプリを連動させ、飲料の購入でアプリ内にポイントが貯まり、トクホ飲料と交換できる「サントリーGREEN+(グリーンプラス)」を、2016年秋より順次展開。これは、トクホ飲料を数多くラインナップしている同社の強みを生かした取り組みだ。ユーザーへのアンケートでは6割強がトクホを飲む頻度が増えたと回答するなど、「企業の“健康経営”をサポートする」という目的にかなった結果が表れている。
買って、歩いて、貯まって、トクホ飲料に交換できる
対象自動販売機が8月末までに予定より早く、当初目標の1万台を達成する見通し
サントリー食品インターナショナルは、2016年秋より、企業の“健康経営”をサポートする「サントリーGREEN+(グリーンプラス)」を展開してきた。企業内に設置した専用自動販売機(IoT自動販売機)とスマホアプリを連動させ、飲料を購入するとSmartBeacon®が反応してアプリ内にポイントが貯まる。トクホ飲料の購入で5ポイント、その他飲料では1ポイントを付与。また、厚生労働省が推奨する1週間の歩数をクリアすると、5ポイントが付与される。貯まったポイントは1ポイント=1円として、自動販売機でトクホ飲料と交換できる。この対象自動販売機が、今年8月末で、当初の初年度目標1万台を達成する見込みとなった。企業数では、約2,000社となる。
「GREEN+」は、「伊右衛門 特茶」「特茶 カフェインゼロ」「黒烏龍茶」「胡麻麦茶」「ペプシスペシャル」「ボス グリーン」「ボス ブラック」と、多くのトクホ飲料をラインナップしている同社の強みを生かして開発されたサービスだ。企業で働く人たちにトクホの飲用を習慣化してもらい、健康増進に役立ててもらおうという意図がある。
アプリの設計に当たっては、誰にも使いやすいように、シンプルなユーザー・インターフェースを心がけた。アプリ起動時には、現在のポイント数と今日の歩数が並んで表示される。「買う」をタップすると、自動販売機とつながる仕組みだ。
トクホを飲む頻度が「増えた」「やや増えた」が6割強
サービス開始後はトクホ飲料、それ以外の飲料ともに売り上げが増加
同社ではユーザーに対し、メールによるアンケートを実施。この中で、トクホの飲用習慣が変わったかどうかについて聞いているが、これに対し、トクホを飲む頻度が「増えた」と「やや増えた」を合わせて6割強の回答があった。
売上面から見ても、対象の自動販売機については、「GREEN+」開始後は開始前と比較してトクホ飲料の売上が伸び、自動販売機全体の飲料売上も増える傾向がみられる。サントリービバレッジソリューションズ 事業戦略部 茨木孝治氏は、「企業内には他社の自動販売機も併せて設置されているケースが少なくありません。『せっかくポイントが付くならこちらの自動販売機で買おう』と考えて、選んでくださっているのだと思います」と推察する。ポイントのトクホ飲料への交換も活発に行われているようだ。
定期的にキャンペーンを実施し、利用を促進
ベネフィットワン・ヘルスケアの「健康ポイント」を「GREEN+」のポイントに交換可能に
利用促進策としては、主にポイントをプレゼントする企画を実施している。まず、アプリのダウンロードで190ポイントをプレゼント。また前述したユーザーへのアンケートは、主たる目的は要望を吸い上げ、サービスを改善することにあるが、利用促進の側面も併せ持つ。回答のお礼として、ポイントをプレゼントしているのだ。加えて、例えば、1週間に5本トクホ飲料を購入すると、ボーナスとして50ポイントプレゼントといったキャンペーンを、定期的に実施していく。
今年7月からは、ベネフィットワン・ヘルスケアと提携し 、同社が全国の企業および健康保険組合などの保険者に対し、健康増進活動などに応じて付与している「健康ポイント」を、「GREEN+」のポイントに交換できるようになった。それぞれの顧客(企業・団体)にそれぞれのサービス導入を勧めるといった、営業連携も図っていくという。
「GREEN+」は、スタートから約1年。末永く企業の“健康経営”をサポートしていけるように、ユーザーの利用動向を見ながら、適宜改善を加えつつ、より良いサービスに育てていきたい考えだ。