2019年4月17日11:12
日本マルチペイメントネットワーク推進協議会は、電子決済サービス「Pay-easy(ペイジー)収納サービスにおける平成30年度の利用件数は7,605万件、金額は20.3兆円を記録し、 サービス開始以来17年連続での増加となったと発表した。
国庫金分野では、全体的に取り扱いが増加している中、特に関税での利用金額・件数は引き続き右肩上がりで推移した。 また、地方公金分野においては、平成30年度から千葉県が自動車税に対応し、政令指定都市であるさいたま市が新たにペイジー収納サービスを開始したことなどにより、利用件数・金額ともに前年度より増加した。民間企業においてもコンサートチケットやファンクラブの分野での利用が大きく増加するなど、取り扱う全ての分野において前年度を上回る結果となった。
平成30年度の国庫金分野におけるペイジー利用状況は、額が前年度比約113%、件数が前年度比約108%となった。これは財務省会計センターで取り扱うさまざまな国庫金の電子納付が順調に推移したこと、関税での取扱いが引き続き拡大していることなどにより、利用件数・金額の増加につながったそうだ。厚生労働省で取り扱う国民年金保険料では、ペイジーでの納付を促すWeb広告や金融機関による窓口でのチラシ配布などを実施したことにより、 取扱いが増加している。また、同じく厚生労働省で取り扱う労働保険料についても、分割納付時の納付書封筒にペイジー利用を促すチラシを同封する施策を実施したことにより、例年を大きく上回る取り扱いとなった。
平成30年度の地方公金分野におけるペイジー利用状況は、金額が前年度比約151%、件数が前年度比約106%となった。これは、平成30年度から千葉県が自動車税をペイジーに対応したこと、政令指定都市であるさいたま市が新たにペイジーを開始したこと、従前からの利用団体による取り扱いが増加したことなどが要因として考えられ、電子納付が浸透してきているそうだ。また、 都道府県が対象となる自動車ワンストップサービス(自動車OSS)の対応が進んだことから、 都道府県では47団体中40団体がペイジーに対応となった(2019年4月現在)。
今後は、地方公金の分野において、2019年10月より「地方税共通納税システム」が稼働する予定となっており、電子納税の部分はペイジー収納サービスが採用されている。当該納税システムではネットバンキングやATMでの納付に加え、地方公金として初めて「ダイレクト方式」が採用されることになっており、国税と同様に地方税についても税理士が代理納付の手続きが可能となる。