2020年8月24日18:47
トッパン・フォームズと、合同会社Keychainは、IoTデバイスのデータ通信における機器認証にブロックチェーン(分散台帳)を活用し、高速・軽量な認証基盤を構築する実証実験でセキュリティ確保に関する有効性を確認することができたと発表した。
両社は、2020年4月1日に戦略的パートナーシップ契約を締結し、IoT分野におけるブロックチェーンの活用について取り組みを進めている。
その第一弾として、トッパン・フォームズ関西の大阪桜井工場で行われている「感情・ストレス分析サービス」の実証実験において、ウェアラブルデバイスからバイタルデータを収集するIoTゲートウェイと、クラウドとの間の通信でセキュリティを確保する実証実験を行った。同実証実験では認証管理のみをブロックチェーンに記録し、その他のデータは暗号化しインターネットを介して送信することで、高速・軽量な認証基盤と、端末レベルでのセキュリティ確保が実現できることを確認したという。認証基盤の構築には、さまざまなブロックチェーン基盤上で利用できるアプリケーション開発フレームワーク「Keychain Core」を用いている。
具体的に確認できた有効性として、ブロックチェーン上にはデータは記録せず、認証の管理のみ行うため、高速・軽量なアプリケーションを実現したという。IoTゲートウェイのような低スペックなデバイスにも組み込み可能だ。また、データは暗号化し、機器認証のみをブロックチェーンで管理するため、取引内容が開示されることなくセキュアなデータ通信ができるという。さらに、データはブロックチェーンで管理しないため、対象となるIoTデバイスが増加しても負荷を急上昇させることなくセキュリティの確保を実現したそうだ。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
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