2023年11月24日8:10
カンボジア国立銀行(NBC)とAnt International (アント・インターナショナル)は「Singapore Fintech Festival2023」のテクノロジーステージにおいて2023年11月15日、国境を越えたQRコード決済の協力に関する覚書(MoU)に署名した。これにより、アントグループの「Alipay+(アリペイプラス)」の利用者は、カンボジア全土の「KHQR(ケーエイチキューアール)」加盟店で支払いができ、またその逆も可能となる。Ant InternationalはSingapore Fintech Festivalで講演や展示を実施。昨年に続き注文・決済をシームレスに行える「Alipay+ D-store」 を参加者にPRした。
バコンは日本企業と開発したデジタル通貨
「Alipay+ D-store」は複数決済に対応
今回のMoU締結により、カンボジアへの海外からの観光客は、KHQR加盟店で支払いができるようになる。また、カンボジアのバコンユーザーはAlipay+や57市場、8,000万を超える加盟店で決済できるようになるという。
KHQRはNBCが2022年に開始したカンボジアの統一QRプラットフォームとなる。カンボジア国内の主要銀行や決済サービスが参加しており、参加サービス間での相互決済が可能だ。Alipay+は、現在30の主要な電子ウォレットと連携している。日本では11月16日にAlipay+で利用可能なウォレットおよび銀行アプリの総数が16になったと発表されている。複数の手段が利用できることで、膨大な数の旅行者を取り込むことが可能だ。
Ant International アント・グループ上級副社長兼Alipay+責任者 ダグラス・フィーギン(Douglas Feagin)氏は、「特にアジアではデジタルウォレットや金融アプリケーションのテクノロジーが必要となっており、カンボジアに広げることができ嬉しく思います」と話す。
カンボジア国立銀行 総裁 Chea Serey(チア・セレイ)氏は、「今回のMoU締結によって、安全な越境の決済が可能になります。QRコード決済は現金を換金する必要がなく、レストランや観光地でもスキャンするだけで決済ができるため非常に便利です。詐欺やリスクを避けることができ、デジタル決済は旅行を便利にできます」と語った。
さまざまな決済を統合するAlipay+との連携によって、カンボジアでのクロスボーダー決済が可能になり、観光客の利便性が向上し、同国の経済成長につながると期待している。
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