2024年9月27日8:00
アメリカン・エキスプレスは、2024年9月25日、神谷町トラストタワーにおいて、「アメリカン・エキスプレスが考えるスモールビジネス支援と地域活性化」を実施した。当日は、アメリカン・エキスプレス 加盟店事業部門マーケティング アジア太平洋地域 副社長 津釜宜祥氏が、同社が考えるスモールビジネス支援と地域活性化、近年のグローバルと日本における取り組みなどを説明した。また、地域コミュニティのスモールビジネスを支援し、経済の活性化を促す取り組み「SHOP SMALL」(ショップスモール)の2024年の取り組みについて紹介した。
アメリカン・エキスプレスは、日々世界最高の顧客体験を提供するビジョンを掲げている。同社は1850年に米国で創業しており、日本でも100年以上の歴史がある。一昔前はアメリカン・エキスプレス・ブランドのカードは、米国以外は使える場所が少ないと思われていたが、2017年には米国以外で1,600万だった加盟店が、2023年には7,500万店まで拡大している。その背景として、スモールビジネスでアメリカン・エキスプレスのカードを利用できるところが増えた。日本ではJCBとのパートナーシップで加盟店網を拡大している。店舗の拡大に向けては、スモールビジネスの加盟店に価値を感じてもらうことが重要だとした。
サステナブルな成長をするためにはビジネスだけを考えるのではなく、企業理念に沿った事業を展開することが重要だ。1つは「お客様をバッキング(=応援)すること」(津釜氏)だという。加盟店である顧客が新しい挑戦をしたときに支援やサポートをすることで、アメリカン・エキスプレスが必要不可欠な存在であると感じてもらうことだ。決済のトランザクションの関係だけではなく、より深いつながりを提供していきたいとした。また、コミュニティを支援したり、社内・社外で多様性を重要にしてビジネスを展開している。
「SHOP SMALL」は街のお店に対しての応援の場となる。もともと米国で開始したが、当時はリーマンショック直後で加盟店が置かれている環境は大変だったそうだ。その後、イギリス、オーストラリア、台湾などでも実施し、2017年に日本でも横浜を皮切りに開始した。
同社がスモールビジネスオーナーの悩みを調査したところ、資金面、経営ノウハウ、情報発信などの課題を挙げている。「SHOP SMALL」プログラムを構築するうえで、店舗をどのように支援できるのかを考えて企画したそうだ。
2024年は3本柱で実施。
まず「RISE with SHOP SMALL」(ライズ・ウィズ・ショップスモール2024)は、ビジネスを活性化し、地域や街、コミュニティの魅力づくりに貢献したい中小店舗経営者やショップオーナーの挑戦を応援するプログラムだ。今年は、1店舗に最大500万円(総額2,000万円)の支援を提供し、計7店舗が受賞した。
記者説明会では「RISE with SHOP SMALL 2024」のA賞を受賞したHalu 代表取締役 松本友里さん(京都府)、B賞を受賞したGelateria the GreenGrass 代表 名徳知記さん(北海道)によるプレゼンテーションやパネルディスカッションを通し、スモールビジネスが直面している課題や、それに対する取り組み、今後の展望について紹介した。
「SHOP SMALLマルシェ」は、アメリカン・エキスプレス加盟店である地域のショップオーナーに対してマルシェに出店するための準備や費用を支援し、店舗とその地域の魅力をお客様に届けることをサポートするプログラムだ。昨年は9月に東京の恵比寿ガーデンプレイスで開催したが、1万人の集客があるなど好評だったため、今回は東京、福岡、大阪、名古屋の4都市に拡大する。
さらに、「SHOPSMALLセミナー」をスタートアップ支援に力を入れる福岡で10月28日に開催する。peace put 代表取締役兼オーナーシェフの平子 良太氏とpupil 代表取締役・料理家・食空間演の大塚 瞳氏を招き、成功、失敗事例などを共有するそうだ。