2019年12月9日20:10
JR東日本、アクアビットスパイラルズ、ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズ、および大日本印刷(DNP)は共同で、NFCタグの活用に向けた技術検証を行うことに合意したと発表した。
4社は近距離無線通信技術であるNFCのさらなる可能性に着目し、交通や決済を中心として、タッチするだけでさまざまなサービスを利用できる場を拡大し、既存のタッチするサービスとも組み合わせてシームレスに体験をつないでいくことを目指すという。
NFCタグは薄い小型の紙やシール形状で、店舗や施設にて貼付・配置することで決済端末など特別な機器を用意しなくてもキャッシュレス決済などのサービスを導入することが可能となる。またユーザーはアプリを選んで起動し必要な機能を立ち上げる操作なく、スマートフォンをNFCタグにタッチするだけでサービスを利用可能だ。サービス事業者が導入でき、ユーザーが使えることから交通、決済を含めたさまざまな場面での広がりが期待される。
今回の技術検証は、NFCタグにスマートフォンをタッチするだけで、チケットの確認や支払いなどができる利用シーンを想定しているそうだ。これは、スマートフォンのNFC機能の1つである「リーダー/ライターモード」によって、NFCタグ内の情報を読み取る技術を活用している。
各社の役割として、JR東日本は、MaaSにおいて特に連携に力を入れているラスト/ファーストワンマイルの交通シーンでのNFCタグの活用を想定し、技術検証の主導及び同運用へ向けた課題の洗い出しを行う。アクアビットスパイラルズは、タッチプレートの「スマートプレート」の技術を活用し、NFCタグの運用方法の提案や技術課題を検証する。ソニーは、FeliCa技術を通じたカードや携帯電話の”かざす”ライフスタイルを推進する一環として、NFCタグの新たな用途でさまざまな事業者が共通利用できるよう、関連する標準化団体と連携し高い互換性のある技術仕様を検討する。DNPは、ICカードビジネスを通じて培ったセキュリティ技術、ソフトウェア開発、システム開発に関わるノウハウを活用し、NFCタグの新たなサービスを検討するという。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
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