2020年4月2日8:30
デジタルセキュリティベンダーのThales(タレス)と、オーストラリアの電気通信会社であるTelstraは、MicrosoftならびにArduinoとの協業により、IoTデバイスを対象としてデバイスとクラウド間における高い信頼性、安全なエンド・ツー・エンド通信を実現する拡張性の高いセキュリティソリューションの提供を開始したと発表した。
同ソリューションは、セルラーネットワークを介してデバイスとクラウドプラットフォーム間に、標準化された相互認証が容易に実現できることに加え、GSMA推奨のIoT SAFEセキュリティ仕様への完全な準拠を可能にしている。
IoTのエコシステムでは、何十億台ものデバイスが幅広い種類のデータ収集・処理を行うサービスが実行されることで、クラウドへデータを送信している。このような状況下でのセキュリティ確保には、クラウド上のIoTサービスがコネクテッドデバイスから受信するデータへの絶対的な信頼を必要としている。同様に、デバイス側でもクラウドを信頼する必要がある。デバイスとサーバーが相互認証している場合に限り、このような信頼性を実現することができる。しかし、IoTエコシステム内では多種多様なオペレーティングシステムやチップが採用されているため、IoTデバイス市場の細分化が顕著であるため、セキュリティサービスの拡張性や冗長性が大きく制限されている。
このような状況を踏まえ、タレス、Telstra、Microsoft、Arduinoは4社協業のもと、セルラーネットワークを介してIoTデバイスのクラウドへの接続を確立できるソリューションを提供する取り組みを始動させた。実証済みの標準SIMまたはeSIMテクノロジーを搭載したあらゆるIoTデバイスに対応する高度な「セキュリティ・バイ・デザイン」のアプローチによって、必要とされる信頼レベルに達しているそうだ。
同アプローチにより、IoTデバイスが起動すると同時に、タレスのIoT SAFEアプリケーションに対応するすべてのSIMまたはeSIMのプロビジョニングが、自動かつ安全に展開される。IoTデバイスがSIMやeSIM内に適切なデジタル証明書を作成のうえ保存することで、デバイスとサーバー間にデータの完全性と機密性が確立された信頼性の高い通信が行われる。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
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