2021年3月26日14:39
国内でも「指紋認証搭載ICカード」が徐々に注目されるようになってきた。指紋認証搭載ICカードは、クレジットカードサイズのカードに指紋センサーを搭載。事前にカードに指紋を登録し、カードのセンサーに指で触れながらカードをリーダーにかざすことで、認証や決済などが可能になる。電源もリーダーから供給可能なため、バッテリーレスで動作可能だ(バッテリー搭載カードもあり)。
国内外の大手セキュリティベンダーも製品を訴求
技術開発も進んでおり、NXP、Thales(タレス)、IDEMIA(アイデミア)といったナショナルベンダーもサービスを提供している。国内向けには、韓国のKONAインターナショナルが国際規格「FIDO2(ファイド2)」に準拠したパスワードレス認証機能を搭載したIDカード「FIDO2カード」を開発し、2021年4月以降、日本国内で本格的に供給を開始すると発表している。また、大日本印刷もISO/IEC14443に加え、国内で普及している非接触ICカードの技術方式「FeliCa」に対応した指紋認証による生体認証カードのテストを開始し、2021年度内に製品の提供を開始する。
すでに指紋認証カードは商用展開が進められており、例えばALSOK(綜合警備保障)は、「ALSOK指紋認証カード」の販売を開始すると発表している。
国内での活用は、入退管理、PCログインといった用途から導入が進んでいくと思われるが、電子マネーやクレジットカード決済での採用も期待される。クレジットカードの場合、ATM対応、コスト面の課題等があるため、国内市場投入は時期尚早という声もあるが、例えばジェーシービー(JCB)では、2018年にIDEMIAと提携して、生体認証決済カード「F-Code(エフコード)」の実証実験を行っている。
指紋認証ICカード「BISCADEカード」
PCログインカードから利用開始
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