2022年12月15日8:00
ASEANを代表するフィンテックベンチャーのSoft Spaceは、2017年1月13日に三井住友カードと主に東南アジアにおける決済ソリューション事業での協業に関して基本合意書を締結し、同社とのパートナーシップを強化してきた。また、国内ではさまざまな決済会社やSIerと連携しサービスを拡大させている。
三井住友カードと連携して参入
国内の交通分野で導入進む
Soft Spaceは、三井住友カードと連携して、AndroidのソフトPOSの加盟店網を拡大させてきた。世界的に汎用端末を利用する「Tap on Phone」「Tap to Phone」「Tap on Mobile」の普及が期待されている。同技術を利用することにより、加盟店は決済対応端末の導入費用や機器メンテナンス費用が不要となる。
特に国内ではタッチ決済の鉄道やバスの商用に向けた動きが進められているが、同社が果たしてきた役割は小さくない。
同社では、市販のスマートフォンなどに専用のアプリケーションをインストールすることでタッチ決済(EMVコンタクトレス)に対応可能な「Fasstap(ファスタップ)」を提供している。国内では、三井住友カードのアクワイアリングのもと、運賃収受システムの設計、製造、販売を行う小田原機器に技術を提供することで、地方の高速バス事業者が日本で初めてのクレジットカードを利用した運賃収受のサービスを他社に先駆けて開始した。
決済処理センターにSDK提供
コロナ後の普及加速に期待
同社のPayment Card Industry Contactless Payments on COTS(PCI CPoC)、さらに各国際カードブランドから認定を受けたソフトPOS用のSDK(ソフトウェア開発キット)やFasstapのホワイトレーベルアプリケーションは、日本カードネットワーク、GMOフィナンシャルゲートといった情報処理センターも活用している。PCI SSCでは、Payment Card Industry's (PCI) Mobile Payments on COTS (PCI MPoC)の策定を進めており、2022年11月にリリース済だが、「来年の第二四半期までに認証を受けられると思います」とSoft Space チーフテクノロジーオフィサーのニコラス・リム(Nicholas Lim)氏は話す。
日本市場に関してニコラス氏は「日本政府がキャッシュレスの動きを推し進めていますが、新型コロナウィルスのパンデミック中もクレジットカードやQRコードの動きが大きかったので大きい市場です」と話す。コロナ禍で日本への観光客が減ったことなどから、国内のビジネスの速度は落ちたのは事実だが、今後は大きな伸びが期待できる。
三井住友カードはアジア展開を強化しているが、「日本以外の動きは交渉中ですが、進展すると思います」とニコラス氏は話す。
トランスコスモスやJCBからも出資
iOS対応への見解は?
このコンテンツは会員限定(有料)となっております。続きを読むには「Paymentnavi Pro 2022」のお申し込みが必要となります。
詳細はこちらのページからご覧下さい。
すでにユーザー登録をされている方はログインをしてください。