2023年2月28日10:00
ルミーズは、2023年2月28日、新サービスとして、次世代決済ネットワーク基盤「aegise2.0」を発表した。これまで、ルミーズの自社サービス向けに展開してきた非対面および対面決済の仕組みをブラッシュアップし、オープンなネットワーク基盤として、主にソリューションベンダーや決済端末メーカー向けに提供するそうだ。
「aegise2.0」を起点として、豊富なAPIやSDKをオープンに提供することにより、各領域におけるデベロッパーは、独創性豊かな決済アプリを自在に構築することが可能になるという。基幹データとシームレスに連携することで、受注データと決済データの一貫性が保証され、これまで活用できなかった決済情報を活かした顧客体験価値の向上が期待できるとしている。次世代決済ネットワーク基盤「aegise2.0」のサービス提供は、2023年夏頃より開始予定だ。
対面でのクレジットカード決済では、かねてよりカード情報非保持化の観点から、決済端末との接続を加盟店システムと切り離して構築する「外回り接続」が採用されてきた。この方法により、読み取ったカード情報は安全に決済ゲートウェイまで送信されるというが、接続に異常が生じた際、決済データと受注データとの間に齟齬が生じる場合がある。一方で、「内回り接続」を採用する場合でも、PCI P2PE準拠や内回り11要件への対応はハードルが高く、導入がなかなか進まない現状があった。この状況を鑑み、ルミーズでは対面でのクレジットカード決済においても、オンライン決済と同様の「トークン」を使ったネットワーク基盤を構築し、この仕組みを開発者ファーストの視点でオープン化することを決定した。さまざまな領域のソリューションベンダーや端末メーカーなどの事業者にオープンに提供することで、多様化が促進し、次世代決済がより一層発展することを目指すそうだ。
アカウントはオンラインで即時発行し、APIリファレンスはwebですべて公開する。決済端末を使わずに、すべてのSDK、APIを疑似的に作業できる無償のテスト環境を用意し、開発者向けの決済端末も低価格で提供するという。
また、非対面決済との融合など、アプリを自在に開発してもらうため、REST APIを提供する。サーバ上で発生したイベントをWebhookで外部URLへリアルタイム通知することも可能だ。開発言語およびOS非依存で設計されているため、実現可能なソリューションのバリエーションが拡大するそうだ。
「aegise2.0」は、セキュリティを核に据えて設計されている。カード情報送信は外回り接続もしくはPCI P2PEソリューションで安全性を確保している。決済処理はトークンによる内回りで、加盟店システムとシームレスに連携し、受注データと決済データの一貫性を保証するそうだ。決済の安全性はルミーズによって担保されるので、事業者はセキュリティを意識せずに「aegise2.0」を活用していただけます。
ルミーズでは、次世代決済ネットワーク基盤「aegise2.0」の価値を最大化するため、「aegise2.0」に関連するさまざまな領域の事業者に向けて認知を拡大し、導入推進を図っていく。また、ソリューションベンダーに加え、決済端末メーカーに向けてもSDKをオープンに提供することで、端末側で独自アプリの開発が可能になる世界を目指す。これにより、決済ソリューションと決済端末の組み合わせが拡大し、次世代決済分野に新たなシナジーが創出することを期待している。