2024年4月10日8:30
デジタルガレージ(DG)では、銀行振込の請求書をクレジットカードでの支払いに切り替えることで、実質的な支払い期日を繰延できるB2B決済サービス「DGFT請求書カード払い」を提供している。DGでは、2024年4月4日にバイナウが提供する、アパレルブランドに特化したオンライン展示会システム「FORSEE EXHIBITION」を利用する小売事業者やメーカー向けに、「DGFT請求書カード払い for FORSEE」の提供を開始すると発表するなど、業界別の取り組みも強化している。これまでの同社の取り組みを振り返るとともに、サービスの状況についてDGに聞いた。
池谷貴
アパレル業界の資金繰り改善へ
「DG FinTech Shift」 で重要な位置付けに
近年、請求書カード払いはさまざまな企業からサービスが提供されているが、DGでも積極的に取り組んでいる。DGFT請求書カード払いは、銀行振込の支払いを、JCB。Visa、Mastercard、ダイナースクラブのカードでの支払いに切り替えることで、実質的な支払い期日を最大60日程繰延することが可能だ。日本の企業間決済は請求書払いがまだまだ中心だが、取引先がカード決済に対応していない場合でも利用できる。また、季節要因による定期的な資金不足や突発的な資金調達など、中小事業者の資金繰りをサポートしているそうだ。
DGがバイナウと連携して開始する「DGFT請求書カード払い for FORSEE」では、アパレル事業者の資金繰り改善につなげるという。アパレル業界は、季節のトレンドによって商品の仕入れから販売までが不定期に延びるなど、資金繰りが難しい部分もあるという。今回のサービスにより、アパレル業界の迅速な商品回転を支援できるという。
「DGFT請求書カード払い」は、DGのグループ戦略である「DG FinTech Shift」 で重要な位置付けとなる、B2B市場向け決済サービス拡大に向けた取り組みだ。すでにジェーシービー、オリエントコーポレーション、三井住友トラストクラブ、東急カード、りそなグループなどの金融機関と連携している。また、グループでは、カカクコムが運営する飲食店向け発注業務効率化サービス「食べログ仕入」のサービスメニューに追加した。さらに、建築、建設、観光などの業界に特化したサービスも展開している。
参入企業拡大の見解や業種別連携を増やす理由
不正や個人事業主宛の振り込みは?
これまでの取り組みの成果、増加した競合企業の影響、利用者の傾向や取引の状況、個人事業主宛の振り込みなどへの見解についてDGに聞いた。
――2022年のサービス開始から順調にサービスは成長しているか? 利用者の決済金額の平均についても聞きたい。
DG:順調に取引額は増えています。マーケット全体も徐々に認知が拡大していると理解しております。利用者の決済金額は、法人、個人事業主、業種業界で異なりますが、平均的には数十万円程度です。
このコンテンツは会員限定(有料)となっております。
詳細はこちらのページからご覧下さい。
すでにユーザー登録をされている方はログインをしてください。