2012年3月21日10:00
NTTドコモでは、2012年3月14日~3月16日まで東京ビッグサイトで開催された「Mobile IT Asia」(主催:Mobile IT Asia実行委員会)においてNFC関連のサービスを多数展示した。
同社では、韓国KT社や中国CMCC社とのNFCアライアンスをベースに、各国で共通して利用できるサービスの実現を目指している。4月からは、KT社とスマートポスターを利用したクーポンサービスの実証実験を行う予定だ。
韓国のKT社のNFC搭載スマートフォン利用者は、空港などにおいて、NFCタグを添付したPOPにNFC搭載スマートフォンをタッチすることで、クーポンの情報を読み取る。日本に来日した韓国人旅行者は、クーポンを発行した日本の店舗に来店し、NFC搭載スマートフォンを提示すると割引サービスを受けることが可能となる。
Mobile IT Asiaでは、観光客が店舗に来店し、POSに接続したリーダライタにNFC搭載スマートフォンをかざすと、国際ブランド提供の非接触IC決済が行われるとともに、クーポン情報をPOSで読み取り、自動的に決済金額から割り引かれるサービスのデモを実施した。KT社と実施する4月の実験では、韓国からの旅行客が日本に来てサービスを受けられる最初の実験となるため、NFC搭載スマートフォンをリーダライタにかざす行為は行わず、「羽田空港や百貨店などの店舗で、NFC搭載スマートフォンのクーポン画面を見せることで割引が受けられるサービスを行う予定です」とNTTドコモ担当者は説明する。
また、アクリル、ガラス、木板、金属など、さまざまな材質に貼ることができる「NFC POP Tag」を展示。NFCタグなどのRFIDは金属に貼ると電波干渉を起こす可能性があるが、金属など感度が悪い材質に対しては、厚みを持たせる工夫を行うことで読み取りを可能にしている。
さらに、シルバー層向けによく利用する操作を予め設定し、メニュー化することで、さまざまな機能をワンタッチで利用する機能も紹介した。利用者は、「おとうさん」「おかあさん」「おいしゃさん」などと記載されたパネルにNFC搭載スマートフォンをかざすと、その人物に電話をかけることが可能だ。また、同様に、「天気予報を見る」「携帯電話の説明書を見る」「メール機能を立ち上げる」といった行為をワンタッチで行えるのが特徴だ。
また、3月に開催された「NFC&SmartWORLD2012」のソニーのブースに引き続き、FeliCa Plugを搭載したオムロンヘルスケアの体組成計や血圧計健康機器との連携についての紹介や、日産自動車の電気自動車「リーフ」のスマートポスターにNFC搭載スマートフォンをかざすとアプリが立ち上がり、「充電」「エアコン」「更新」などの機能が遠隔操作で行える体験デモも実施した。