2015年8月14日17:42
Visa Inc.は米国時間2015年8月13日、サムスンが「Visa Digital Enablement Program(VDEP)」へ参加したことを発表した。VDEP はカード発行会社とテクノロジー企業が「Visa トークンサービス(VTS)」の利用を容易にするフレームワークとなる。サムスンはセキュリティの高いモバイル決済サービスを提供するためにVTSを使用する。同プログラムに参加することにより、同社は金融機関による「Samsung Pay」サービス提供の利便性と規模の拡大を目指すという。
サムソンでは、Samsung Payのサービス開始と同時にVisaと提携。VDEPにより金融機関による Samsung Pay サービスの利用が簡素化されると期待している。
Visa は、決済サービス業界がカード決済からデジタル決済へと移行する中、安全でシンプル、そして常に変わらない購入体験をどこでどのような端末を用いてもクライアントや加盟各社が消費者に提供できるような支援を行っているそうだ。
VDEPは、加盟各社による同社の堅固なトークン技術へのアクセスを簡素化する設計で、金融機関とテクノロジー企業を相互に接続し、決済・商取引の新サービス導入の簡素化と導入までの期間短縮を実現可能だ。VDEPはテクノロジーパートナー各社と全世界でVisaの顧客である1万4,000を超える金融機関を相互に接続する、ターンキー型で接続(パススルー)費用のかからない商取引フレームワークとなっている。また、複雑な契約や技術導入は不要だ。
VTSは、16桁のカード番号、有効期限、セキュリティコードなど、カードに格納された機密性の高いカード口座情報を開示することなく決済処理を行う独自のデジタル認証情報に置き換える新たなセキュリティ技術となる。携帯端末メーカーなどのパートナー各社が Visaトークンサービスを利用することにより、機密性の高いカード口座情報をオンライン上や携帯端末上で保管する必要がなくなるそうだ。なお、VTSは現在、米国の200行以上の金融機関が利用している。