2015年9月25日7:30
独自の認証システム「認証アシストサービス」をリアル加盟店にも提供
トークナイゼーションや「外貨決済サービスAVS機能」でカード会員情報を保護
ソニーペイメントサービスは、今年創立10年目を迎える決済代行事業者だ。同社では決済代行事業者としての顔はもちろん、独自の認証システム「認証アシストサービス」を提供している。また、トークナイゼーションによる安全なカード番号の管理、海外のカード会社に登録してある郵便番号、住所の照合を行う機能「外貨決済サービスAVS機能(Address Verification System)」など、セキュリティの強化に取り組んでいる。
チャージバック率は0.002%以下
認証アシストサービスにおいても個人の属性情報等の認証項目を追加
ソニーペイメントサービスでは、加盟店に対し、独自の本人確認・認証サービス「認証アシストサービス」と、セキュリティコードの併用を進めている。「3-Dセキュア」については、ユーザービリティの低下など、課題も多いという。
ソニーペイメントサービス 取締役 執行役員常務 南啓二氏は、「最近では、オンラインだけではなく、量販店では店頭で認証アシストサービスを利用するケースも出てきています」という。認証を取る顧客の選別は、利用した金額など加盟店が自ら決定しているそうだ。
具体的には、店頭で例えばお誕生日などの個人の属性情報を確認し、バックエンドで真正なカードかどうか確認している。同作業を行うことで、不正利用が500万円から10万円と、大幅に下がった加盟店もあるという。換金性が高い商品などを販売している企業は関心を示す企業が多く、今後も導入は加速するとみている。
現在、換金性の高い家電製品、デジタルコンテンツのゲームなどの決済処理を大量に行っているが、「チャージバック率は弊社の加盟店すべて含めても0.002%以下です」と南氏は自信をみせる。最近では、真正な利用と不正な利用の取引の傾向が掴みにくくなっていると言われているが、「不正は減っています」と南氏は話す。そのうえで、「かつては数百万円のチャージバックの加盟店もありましたが、高額な請求はほぼなくなりました」と南氏は説明する。また、チャージバック保証サービスを提供する決済代行事業者も増えているが、「弊社の加盟店は発生率が低いため、現状提供していませんが、現在検討はしております」としている。
認証アシストサービスの機能のアップグレードとして、今秋ジェーシービー等のカード会社と連携し、本人しか知り得ない個人の属性情報など複数の認証項目の追加を提供する予定だ。なお、近年は、IDとパスワードが盗まれるケースも増えているが、登録された段階で認証アシストサービスによりふるいにかけている加盟店も存在しているそうだ。これにより、初期の段階で不正なカードを排除できるという。
※カード決済セキュリティガイドより記事の一部を紹介