東京大学大学院 情報学環、実践的なセキュリティを学ぶ施設を八重洲に開設

2016年8月2日15:44

東京大学大学院 情報学環は、2016年7月22日、東京八重洲オフィス開設についての記者説明会を実施した。

サイバーレンジを用いた実践的セキュリティ教育を実施
マイナンバー制度のセキュリティなどへの提言も

東京大学大学院 情報学環は、セキュリティをはじめとするサイバー空間に関する課題について学際的研究・人材育成・政策提言を推進することを目的に「東京大学情報学環 セキュア情報化社会研究寄付講座(SISOC-TOKYO:Secure Information SOCiety Research Group in Tokyo)」に関連したオフィスを東京駅前に開設した。同オフィスは、東京駅八重洲口から徒歩3分と絶好のロケーションに立地。学生や企業のセキュリティ担当者を対象にしたトレーニングの実践的演習環境(SiSOCサイバーレンジ)を構築し、高度セキュリティ人材の育成を図る。

東京大学大学院情報学環 グループ長 教授 須藤修氏によると、サイバーセキュリティ対策は社会にとって喫緊の課題であるため、産学官の協力のもとに解決を図っていきたいとした。理工学的なアプローチのみならず、経済、経営、政策も絡めて社会学的な調査研究を行っていくことが重要であり、その検討結果を広く情報発信していくという。

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東京大学大学院情報学環 グループ長 教授 須藤修氏

特に、2020年の東京五輪を迎える中で、セキュリティの人材が不足しているため、政府の動きと連携しながら、官民一体で人材を育成していく方針だ。その拠点となるのが同施設で、模擬的な攻撃と防御の演習を行う。施設では、サイバー空間の課題の再定義を行うことで、理工学的なアプローチだけではなく社会学的なネットワークを用いて、対症療法ではない抜本的な対策を実施する。特に今後は人工知能同士が交渉する過程が一般化すると思われるが、そのセキュリティのあり方やリスクについても研究を進める。

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研究グループの目的

さらに、マイナンバー制度のセキュリティ、東京五輪を見据えてのサイバーテロに対しての実効性のあるような提言をしていきたいとしている。

施設では、サイバーセキュリティの最前線で活躍する人材、ホワイトハッカーを要請するための実践訓練環境であるサイバーレンジを構築。具体的には、疑似的な攻撃・防御演習(インシデントレスポンス)、マルウェア分析、膨大なログから攻撃の諸端を検知するビッグデータ解析などを行う。

さらに、IoT(Internet of Things)や、ブロックチェーンをはじめとしたFintech(FinanceとTechnologyを掛け合わせた造語)等のセキュリティ検証も実施する。

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実践的セキュリティ教育のためのサイバーレンジ

DTRSと連携し、サイバーセキュリティ人材育成プログラムを開催
ブロックチェーンのハンズオンセミナーも

まずは、デロイト トーマツ リスクサービス(DTRS)と連携し、東京大学に所属する学部生、大学院生を対象にしたサイバーセキュリティ人材育成プログラム「デロイト トーマツ x 東京大学 SiSOC サイバーセキュリティトレーニング」を2016年9月に開催。同トレーニングは、オランダ大使館や政府と連携して実施する。デロイト オランダのサイバーセキュリティの専門家が学生に対し、デロイト オランダが企業のサイバーセキュリティ担当者向けに提供しているプログラムをアレンジして、最新のサイバー攻撃手法から対策技術までを解説する。さらに、3日間のトレーニングを通じ優秀と認められた受講者には、オランダ大使館の協力のもとオランダへの研修旅行が提供され、デロイト オランダを含めた先進的なサイバーセキュリティの取り組みを行っている企業などを見学できる。

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実施予定のトレーニング

SISOC-TOKYOでは、八重洲オフィスをサイバーセキュリティ人材育成の拠点とすべく、さまざまなトレーニングを継続して実施していく。サイバーセキュリティでは、イスラエル、米国、ロシア、オランダが第一線であるそうだが、中国はそれよりもややレベルは落ちるという。そのため、その一角であるオランダと連携を結ぶことで、中国からの攻撃に対応することができるそうだ。

また、実際に機器を利用したブロックチェーンのハンズオンセミナーも11月に実施する予定であるという。

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