2019年5月10日11:30
ソニー銀行とビザ・ワールドワイド・ジャパン(Visa)、TISは、Visaの不正検知システム「Visa Risk Manager(VRM)」とTISの各種決済カードの利用管理ができるクラウドサービス「CARD×DRIVE(カード・ドライブ)」を連携させ、VRMで不正検知・拒否した取引情報をカード会員に通知し、カード会員自身で利用制限の解除を行う機能を新たに開発し、ソニー銀行のVisaデビット付きキャッシュカード「Sony Bank WALLET(ソニーバンク・ウォレット)」向けに2019年7月を目途に導入すると発表した。同機能は、ソニー銀行が提供している「Sony Bank WALLET アプリ」にて2019年7月より利用可能となる予定だ。
同機能は、不正検知された取引をスマートフォンからカード会員自身が確認のうえ利用制限を解除できるシステムとなる。同機能を活用することで、 セキュリティレベルを維持しながら利用阻害を早期解決することが可能となる。また、従来この制限解除はカード発行会社のサポート窓口への問い合わせで行われていたが、同機能の導入によりサポート窓口が終了している夜間でもカード会員自身がスマホを操作してカード利用が可能になる。これにより、 カード発行会社においては窓口への問い合わせ数の削減や業務負荷の低減が期待できる。
VRMで不正検知・拒否したVisa取引情報をカード会員に通知し、カード会員自身で利用制限解除をVisa提供のAPI(Application Programming Interface)を経由してアプリ上から直接行うことは世界初の採用となるそうだ(Visa調べ)。
同機能はVisaの不正検知システム「Visa Risk Manager」とTISの「CARD×DRIVE」をVisaの提供するAPIに連携させることにより実現している。カード会員がVisaデビット利用の際に、VRMの拒否情報をもとにTISのCARD×DRIVEがカード会員に本人確認PUSH通知を送信し、スマホから本人確認の要求を受けつける。また、スマホから本人確認がされた場合、VRMが提供するAPIを実行することで、VRMの制限を解除する。これにより、 セキュリティを維持しながらカード会員の利用阻害を早期解決することが可能となる。
なお、VRMは、Visa の不正検知システムで、日本国内外のカード発行会社が利用している。 Webポータル上で不正取引やトークンプロビジョニングのモニタリングおよび拒否ルールの作成行うことが可能になる、カード発行会社でのシステム開発が不要なシステムだ。世界中の不正取引情報や情報流出事故情報を用いたスコアリングシステムであるVAA(Visa Advanced Authorization)や、VTS(Visa Token Service)等、他のVisaプロダクトやサービスと連携し、「オーソリ承認率の向上」と「不正取引による損失削減」を同時に実現する。 また、Visa Developer Centerにて提供される VRM APIも利用することで、取引情報をカード発行会社のコールセンターシステムや顧客チャネルと自動で連携することが可能になり、 カード発行会社のオペレーションコストの削減と、 顧客満足度の向上を図ることができるとしている。