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2025年5月20日8:30

 

和田 文明

Index
(1)キャッシュレス化に影響を与えた大規模国際イベントの五輪と万博
(2)2010年の上海万博とキャッシュレス
(3)台湾と大阪万博
(4)キャッシュレス大阪・関西万博
(5)“ミャクぺ!”
(6)“ミャクポ!”とEXPO2025デジタルウォレットパーク
(7)万博の各種自販機
(8)万博IDと万博デジタル入場券
(9)マルチ電子マネーチャージ機とPOSカード決済端末機
(10)万博の顔認証システム
(11)KANSAI MaaS(Mobility as a Service)

連載5回目は、キャッシュレス大阪・関西万博の公式電子財布(モバイル財布)である“EXPO2025デジタルウォレット”の電子マネーである“ミャクペ!”を紹介してみたい。万博会場内では主催者が主導するキャッシュレス決済手段である“ミャクペ!”は、大阪万博会場内外で利用可能な電子決済サービスであり、三井住友フィナンシャルグループ(SMBCグループ)が中心となってサービスの提供と運営を行っている。

およそ30年前の1996年のアトランタ五輪では、VISAキャッシュのIC電子マネーの一大デモンストレーションが行われ、2012年のロンドン五輪においてはVisaなどのコンタクトレスペイメントがキャッシュレスの主役を演じた。大阪・関西万博2025のキャッシュレスは、“ミャクペ!”の電子財布による電子マネーが注目される。今後の国内外のキャッシュレス化は、使い勝手がよくセキュアな電子財布(モバイル財布、電子マネー)が牽引していくものと予想される。

“ミャクペ!”は、2025年の大阪・関西万博に向けて導入された独自の公式電子財布(モバイル財布) の“EXPO2025デジタルウォレット”の電子マネーである。クレジットカードや銀行口座から電子財布(モバイル財布)の“EXPO2025デジタルウォレット”の電子マネーである“ミャクペ!”へバリューをチャージし、万博会場内外のVisaのタッチ決済対応店舗や全国のiD対応店舗で決済が可能である。“ミャクペ!”は、スマートフォンアプリのEXPO2025デジタルウォレット(電子財布)を通じて利用できる。この電子財布アプリを予めダウンロードし、“ミャクペ!”を登録し、バリューをクレジットカードなどからチャージすることで、万博会場内外での支払いに利用することができる。

“EXPO2025デジタルウォレットには“ミャクポ!”というカスタマーロイヤルティプログラムの特典プログラムもあり、万博関連のイベントやキャンペーンに参加することでポイントを貯めることができ、景品や入場チケット、会場内でのサービス・体験などと交換が可能である。さらに、“ミャクーン!”という万博独自のNFT(Non-Fungible Token、非代替性トークン)サービスも提供されており、リアルやバーチャル万博への参加を通じて希少性の高いNFTを獲得することができる。

“ミャクミャクリワードプログラム”では、電子財布の利用状況に応じてステータスが上がるエリートプログラムが導入され、会員のステータスが上がるほど万博の参加において役に立つ特典を獲得できる仕組みも用意されている。

大阪・関西万博2025では、NFT(非代替性トークン)を活用したさまざまなサービスが提供されている。NFTとは、ブロックチェーンのテクノロジーを用いてデジタルアートやゲーム資産などのデジタルコンテンツに唯一性を付与するテクノロジーである。“ミャクーン!”は、万博関連のイベントや取り組みに参加することで、特別なNFTを獲得することができる。また、関西各地の観光施設を巡り、QRコードを読み取ることでオリジナルNFTスタンプを取得できる関西周遊NFTスタンプラリープログラムも付帯されている。こうしたNFTは、万博の思い出や特典として楽しむことができるように作られている。

万博来場者はこれらの“ミャクペ!”のQRコード決済(写真)や“ミャクポ!”の特典などサービスを通じて、大阪・関西万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」を体験し、楽しむことができるとしている。大阪・関西万博2025の電子財布である“EXPO2025デジタルウォレット”の電子マネーである“ミャクペ!”には、次のような機能が備わっている。

・VisaやMastercard、JCBなどのクレジットカードや銀行口座からチャージして使える電子マネー機能

・万博会場内での各種支払いに利用できるほか、Visaのタッチ決済やiDに対応している全国のマーチャント(加盟店)で利用も可能(グローバルベースの電子財布Apple PayやGoogle ウォレットに設定して、非接触のVisaのタッチ決済、iDに対応する店舗で利用が可能)

・事前に顔情報と決済手段を登録することで、顔認証だけで万博会場内での決済が可能な顔認証決済機能

・“ミャクペ!”による決済のほか、万博関連の取り組みに参加することでポイントが貯まり、そのポイントをカスタマーロイヤルティプログラムの“ミャクポ!”ポイントに交換できる

・万博関連の各種イベントや取り組みに参加することで、特別なNFT(Non-Fungible Token、非代替性トークン)を獲得できる

(写真)“ミャクペ!”のQRコード

公式の電子財布(モバイル財布)“EXPO2025デジタルウォレット”の電子マネーである“ミャクペ!”のセキュリティ対策は非常に強力で、以下のような機能が含まれており、安全かつ安心して利用できる電子財布(モバイル財布)である。

・顔認証による決済と入場管理が導入されており、なりすましを防止などのセキュリティ機能
・入場ゲートでの追加認証により、セキュリティがさらに強化される
・顔画像などの個人情報は、日本国内のプラットフォーム内に安全に保存され、利用者同意なしに他の目的で利用されることはないとされている
・PIN(暗証番号)がロックされた場合の対応機能
・アプリが不正利用されている場合、利用の停止が可能

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