2011年1月6日8:17
ミック経済研究所(ミック)は、「ECにおけるネット決済代行サービス市場の現状と展望 2010年度版」のなかで国内におけるEC(電子商取引)のネット決済代行サービスの市場規模の予測を行った。同調査によると2009年度のネット決済代行サービス全体の市場規模は526億円。2010年度は前年度比118.6%で624億円へ。2011年度以降、2015年度までの年平均成長率は16.1%で推移し、2015年度には1,300億円市場に成長すると予測している。
同調査では、国内のECにおけるネット決済代行サービスを提供している企業を対象に調査を実施。経済産業省の「平成21年度 電子商取引に関する市場調査」によると、日本の消費者向けEC市場(BtoC)規模は、2009年で前年比110%の6.7兆円に達し、二桁の伸びを続けている。このECにおける取引増加を受けて、決済代行事業者も非常に好調な企業が多いのが現状だ。すでに数百社から数万社と多くの契約ショップを抱えており、既存の契約店舗や企業の売上(取扱高)増加が、決済代行サービス市場の伸びを支えているという。
2011年度以降も、市場拡大の目立った阻害要因はなく、スマートフォンや電子書籍端末などの新デバイスの普及や中国を始めとする海外EC市場への進出といった、むしろ国内EC市場をさらに成長させる要因とEC市場に大きな変化をもたらす要因が多いと予測。今後ネット決済代行サービス市場は、競合同士のサービスの差別化が難しく、価格競争が続くものの、EC市場の拡大と端末の増加などに適応していくことで、引き続き好調な推移を示すと予測し、2011年度以降から2015年度まで平均成長率16.1%で推移、2015年度には131,700百万円と1,300億円を超える市場になると発表している。