2023年11月10日8:20
日本金融通信社(ニッキン)は、2023年10月26日と27日の2日間、第22回目となる「FIT(Financial Information Technology)2023(金融国際情報技術展)」を東京国際フォーラムで開催した。FITは、日本金融通信社の金融総合専門紙「ニッキン」が主催する国内最大級の金融ITフェアだ。
LexisNexis Risk Solutionsは、支払いや送金、新規登録といった個々の操作ごとにリスクを評価しデジタル犯罪を未然に防ぐソリューションを提供している。FIT2023では、金融機関などに対してマネーロンダリング対策、不正対策、FATF(Financial Action Task Force)対策についてPRした。
かっこは、フィッシング対策などに活用できる「鉄壁PACK for フィッシング」を紹介。2023年度の「フィッシング対策ガイドライン」に基づき、フィッシング詐欺のあらゆるフェーズで効果的な対策を提供する。
NTTデータは、金融機関向けにさまざまなソリューション・サービスを紹介した。金融機関向けバンキングアプリ「My Pallete」は30金融機関が採用し、約1000万人が利用する金融機関向けバンキングアプリだ。新たに金融機関独自サービスをシェアリングできる機能を備えた「My Pallete3.0」を2023年9月から提供開始した。
地域DXアプリは地域通貨機能を備えたアプリとなる。地域通貨の電子化に加え、クーポンなどの販促機能、アプリ利用のデータ活用、マイナンバー連携など地域DXの貢献が可能だという。岐阜県恵那市プレミアム付き商品券事業では、2022年8月より地域振興券電子化ウォレットサービスを提供している。
セキュアブレインは、Webサービスやモバイルアプリのアクセス時に発生するテレメトリ(遠隔情報収集)データ等をリアルタイムに収集・分析する「SecureBrain Scam Radar(セキュアブレイン・スキャムレーダー) BD」を紹介した。
会計バンクは、フリーランスや小規模事業者などがスマートフォンからでいつでも請求書を1枚から発行できるスマホアプリスマホインボイス「FinFin」を紹介した。また、スマホインボイス「FinFin」内にスマホで請求書を発行すると同時にその請求書をファクタリングできるサービス「FinFinファクタリング」、請求書カード払い「FinFinカード決済」を搭載している。
TOPPANエッジのブースでは、収納代行サービスを提供するシーエスエス(CSS)が、電算システム(DSK)と共同で開発した決済サービスプラットフォーム「「TREE PAYMENT(ツリーペイメント)」を紹介した。入金遅延発生時の未収金回収サポート、インターネット上で迅速に口座振替が受付できるサービスを提供している。
カウリスは、不正アクセス検知サービス「FraudAlert (フロードアラート)」を紹介した。30以上の金融機関が利用しているそうだ。
ネットムーブは、金融機関向けに認証サービス「サート・ポケパス FIDO認証サービス」を提供している。また、クレジットカード決済サービスも提供しており、キャッシュレス決済サービス「Spayd(スペイド)」はクレジットカード、電子マネー、QRコード決済などのマルチ支払に対応している。
タレスDISジャパンは、顧客情報と金融決済を保護する「CipherTrust Data Security Platform(CDSP:サイファートラスト・データセキュリティ・プラットフォーム)」を紹介した。
また、新しいカード発行プラットフォーム「D1」では、環境配慮、メタル、指紋認証、LEDカードなどの決済用カードを提供している。FITでは環境配慮の完全木製カードも展示した。
プリマジェストは、流通系カード会社に向けて提供している即時審査ソリューションを紹介。BMPツール「IPM」の活用によりシステム障害の発生頻度抑制と業務や制度の変化に対応しやすいという。
TRUSTDOCKは、オンライン本人確認(eKYC / KYC)サービスを紹介した。すでに導入数は200社を超えているそうだ。
セブン銀行は、日本全国2万7,000台設置されているATMのデモを実施。新サービス「+Connect」では、本人確認書類やQRコードの読み取り機能、高精度カメラによる顔認証機能といった、同行が現在入れ替えを進めている新型ATMが持つ特徴を生かして提供するもの。セブン銀行ATMはセキュリティにも力を入れており、オンライン本人確認プラットフォーム「proost」、不正検知プラットフォーム「Detecker」も紹介した。
なお、次年度のFIT2024は10月17日、18日に東京国際フォーラムで開催される予定だ。