2021年11月25日19:27
CX(顧客体験)プラットフォーム「KARTE」を提供するプレイドは、TSIホールディングスと協業し、オンラインの顧客行動データと店舗在庫データを組み合わせた顧客体験価値の開発に着手すると発表した。初回の取り組みとして、ナノ・ユニバースの3店舗(ラゾーナ川崎プラザ店・ららぽーとTOKYO-BAY店・ららぽーと横浜店)で「顧客の“タッチ”から始まる店舗体験」の実証実験を開始する。
「顧客の“タッチ”から始まる店舗体験」は、店頭に設置した筐体に顧客が自身のスマートフォンをタッチすることにより始まる。タッチの仕組みにはビーコンを活用したという。チェックインすると、ナノ・ユニバースオンラインストアおよびアプリでの閲覧履歴やお気に入り登録のデータをもとに在庫のあるお気に入り商品が表示されたり、店舗で購入可能な商品のレコメンドを受けられたりするなど、その人は自身に合った店舗体験を享受できるようになる。
なお、同実証実験においては、顧客が事前にどう実証実験の内容を理解した上でチェックインを行うことができるよう、実証実験実施の店舗での説明掲示や店舗スタッフから顧客に対する説明を行うそうだ。
チェックインの機能は今後の実証実験および顧客からのフィードバックのなかでアップデートを行い、新たな機能も実装していく予定だという。現段階では、実証実験に活用する店舗での顧客行動データは「チェックインしたかどうか」のみとなる。今後は、チェックインした顧客のデータを店舗スタッフが見て接客に活かしたり、その接客自体の履歴を蓄積、活用したりすることも視野にいれるとともに、チェックインによって享受できる体験向上施策や機能もアップデートしていく。今後の活動を通じて、「どのようなデータの解析と活用が、顧客体験の向上に還元されうるのか」という観点から、実証実験を進めていく。
実証実験実施のラゾーナ川崎プラザ店・ららぽーとTOKYO-BAY店・ららぽーと横浜店の三店舗以外でも、来店ポイントの付与や商品レコメンド等は利用可能だという。
なお、TSIホールディングスでは、2015年3月のKARTE正式リリース直後となる同年4月からKARTEを活用している。今後、同実証実験の成果を元に、ナノ・ユニバースの他店舗およびTSIグループの他ブランドの店舗にも同システムを展開していく予定だという。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
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