2023年12月7日9:40
Singapore Fintech Festival2023(SFF2023)のVisaのブースでは、Visa Accelerator Program2023に選ばれた企業のデモやAI活用ソリューションなどを紹介した。SFF2023ではAIが1つのテーマとなったが、Visaは決済企業としていち早くAIを活用した企業となるそうだ。
Visa Accelerator Programは7社選出
電子レシートのPi-xcelsが日本進出へ
2023年のVisa Accelerator Programは、Dowsure(中国本土)、Doxa Holdings(シンガポール)、Kadmos(ドイツ)、Pi-xcels(シンガポール)、Playbux(タイ)、Transpure(インド)、Twid(インド)の7社が選ばれた(昨年の様子)。7社は6 カ月間にわたり、Visaのノウハウやリソース、グローバル・ネットワークを活用し、早期のリリースに向けて協力してきた。スタートアップ各社はVisaの決済のスペシャリスト、事業開発チーム、クライアントと連携し、世界的な資金移動、組み込み金融、加盟店および小規模ビジネスのイネーブラー、オープンバンキングソリューション、Web3などの分野に取り組んできたそうだ。
例えば、電子レシートソリューションを提供するPi-xcels は日本市場への参入を表明している企業であり、Visaのブースでデモを実施した。日本担当でもあるCo-founder Hed of CommercialのChua Zhen Rong(チュア・ジェン・ロン)氏は「コーヒーを注文する際、カード決済でタップするだけですべて終わります。アプリのダウンロードやQRコードの表示なども必要ないレシートソリューションです」と説明する。すでに決済端末企業ではIngenicoとの提携を発表しているが、日本の大手アクワイアラや決済端末ベンダーとも話し合いを進めているそうだ。
7社は11月15日に開催された2023 Visa Accelerator Demo Day において概念実証に成功したノウハウを発表した。なお、VisaのVisa Accelerator Programでは来年第4弾を開催する予定だ。
グローバルのお金の動きを便利に
過去10年でAIに30億米ドル強を投資
Visaのシンガポール·アジア太平洋地域イノベーション責任者 Kunal Chatterjee(クナル・チャタジー)氏によると、今年の課題の1つはグローバルのお金の動きだという。2つ目は、加盟店、中小企業に対してどのような付加価値をもたらせるかだ。3つ目は、クリプトカレンシーやメタバースなど、加盟店がWeb2、Web3を使いこなせるかだとした。4つ目は、Deep-Tier Supply Chain Finance (ディープ・ティア・サプライチェーン・ファイナンス)で、たとえば建設業界ではメインのゼネコンや孫請けなどのレイヤーがあるが、一番下の下請け会社が資金を受け取るために90日かかる日数を短縮可能な仕組みを提供するという。
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